こんにちは、相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は平成28年2月1日の月曜日です。
当院に来院される患者さんで、頭が痛いと来られて「脳出血とか脳梗塞とか脳腫瘍とか、差し当たって医学的に何か治療しなきゃいけないことは今のところありませんよ。診断としては緊張型頭痛、あるいは偏頭痛ですよ」というお話をさせていただくと「そうなんですか、よかった、なにもないんだったらいいや」と言って帰られる方がいます。
こういったビデオメッセージを通しても、僕自身は健康になっていきましょうとか、成長していきましょうとか、変化していきましょうというお話をさせていただいてるんですけれども、なんで人間はそういった成長をした方がいいのか、ということだと思うんですけれども、別にゴミ屋敷で住んでて満足してる人もいますし、頭痛の状態があったとしても、それで幸せだったら幸せでいいじゃんって思う方もいるかもしれないですし、なんでそうやって変わった方がいいということを言うかというと、まずひとつは変えることによって得られる結果の素晴らしさということを僕自身は知っているのでお伝えしたいということと、もうひとつは地球上の生物は全てそうですけれども、命をもらって生きてるということは不安定さを選択しているということなので、何もない無限の状態から体表があって限界がある自分自身という状態で産まれて生きてるということは、不安定を選択して今この時間をとってるということなんですけれども、もっとわかりやすくいうと、もともと動物は四つ足だったのかもしれないですが、進化の過程か何かわからないですが、完全直立歩行というのは人間だけらしいですけれども、人間は他の動物と違って二本足で歩くという選択をした。
これは、四本足で歩くよりも圧倒的に能力的には不利ですし不安定な状況なんですけれども、構造上弱点を引き受けることによって、手が使える。手が使えることで、いろんなものを作り出したり考えたり文字を書いたりすることができるようになった、不安定さを人間であること自体が選択してるわけなので、不安定ということはそこで満足しちゃうとパタッと倒れちゃうわけで、不安定な状況というのはどんどん磨いていけば、次元を変えて安定した状態に移行できますし、不安定な状況で満足しちゃえば落ちちゃう。
例え話で言えば、飛行機が離陸するときっていうのは不安定な状況ですけれども、地面を高速で走っててそこでこのまま何もしなくていいやっていえば、離陸しないでそのまま走ってるだけだったら、燃料が切れてどこかに追突しちゃう。それを頑張って、もっと走っていれば次元を変えて空に浮くことができる。
状況的によく言われているのが、茹でガエルという話もあるんだとは思うんですけれども、カエルに熱い熱湯をかけると、怒ってどこかに逃げちゃいますけれども、カエルをぬるま湯に浸からせてゆっくりなペースでお湯の温度を上げていくと、だんだんカエルは気持ちいい状態になってその環境に居座っちゃって、気づいたらすごい温度になってカエル自体は死んじゃうという話があるんですけれども、そういったぬるま湯に浸かって気持ちいいなと思ってると、いつの間にか自分自身はダメになっちゃう。
これは、なんで変わらなきゃいけないかっていう話に結びついていくんですが、前提として生きてるということは、そもそも不安定な状況で出発点があるということを認識すると、不安定な状況というのは磨いていくというか、不安定な状態で止まっちゃうという安定性の求め方であれば、腐った茹でガエルになってしまいますけれども、どうにかしてバランスをとれた状態にもっていきたいなって試行錯誤することによって、逆に不安定な状況がバネになって、次元を変えて自分の成長を促していけるんじゃないかなと思います。
そういう意味で、毎日前向きにやっていきましょうということを今お話させていただいてるんですけれども、とにかく人間の思考回路としては、そのままでいいやという潜在意識がよく働く、茹でガエル状態の働きというのが、人間の深い部分の心理状態であるので、その部分をある程度意識して、自分がそっちに引き込まれちゃうということを人間としては意識すれば、どんどん体の健康状態もいいですし、日々の状態も生活の質も自分自身の満足度も上がっていくんじゃないかなというふうなことで、言ってみれば変わりましょう、変わりましょうというのは、すごく耳が痛い情報にはなるんですが、それをお伝えすることによる結果というのはいいものだと思いますし、僕自身はそれをお伝えさせていただくということが、自分自身へのメッセージにもなり、単純な思いやりという気持ちはあるのかなと思います。
今日は、なんでいつも変わらなきゃいけない、成長しなきゃいけない、前向きにいかなきゃいけないかということを、お伝えさせていただいてる理由をお話させていただきました。今日は以上です。
相武台脳神経外科
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