《 加 》 こんにちは。相武台脳神経科外科の加藤貴弘です。今回は、ちゃんねる S のゲストに、診療所まで、大塚貢先生にお越し頂いて、お話を頂きます。大塚先生は、平成４年に長野県相良町の校長先生になられて、凄く非行で荒れた状態から、皆元気にしてほとんど非行がゼロの状況に改革されていったという実績があって。その後も、教育委員長になられて。真田市の方で、実は食育を通して、色々な改革をされたという実績があります。
実際に結果を残された先生に、どれだけ食事が大切かという事を、今回、お話を頂きたいなと思います。当院、相武台脳神経科外科としましても、食というのは健康に凄く大切だと思っていまして。実際、食が良ければ、きちんとした食事をしていれば、ほとんど病気にならないという感覚まであります。そういった意味で、本当に食という物を見直す事は大切だと思いますので、今後、取り組もうという当院の決意の一歩としましても、今回、お話をしっかりと伺いたいと思います。
《 加 》 大塚先生、それでは、宜しくお願い致します。
《 大 》 お願いします。
《 加 》 相武台脳神経科外科としてはちょっと、健康を考えるうえで食って凄く大切だと考えていまして。この前、消費税が上がる時に、NHKの取材の中で、その主婦が何と言ったかと言うと、ちょっと消費税が上がるので、まずは食費から削らなきゃと思っている。と、おっしゃっていたのですね。僕らの感覚でいくと、色々な病気があるのですけれど、今、食べ物をしっかりと食べていると、ほとんど病気にならないのじゃないのかなという感覚が凄くあって。食べた物が悪かったら病気になりますし。良ければほとんどの場合、健康になると僕自身は思っています。
そこで、食費を削って変な物を食べていくという事は、将来病気になる可能性もあるし、元気が無いから活動のパフォーマンスが落ちてしまうので、そういう感覚ってちょっと大切な所とお伝えしていきたいなというのは、僕自身あるのですよね。医療費がどんどん大きくなってきているという部分があるのですけれど、病気になってから医療をするのって、凄くお金がかかるのですよ。それだけ、エネルギーを費やすのだったら、ちょっとそうなる前にきちんとした食べ物を食べていれば、ほとんどの場合、そういった病気になりにくいので。
やはり、健康の中でも食は凄く大切ですし、その力を入れるポイントって、ずれてしまうと凄い皆、大変な思いをしてしまうので。戦うべき相手を間違えてしまうと、ずっと解決しないのですけれど。ポイントをきちんとついてそこをやっていくと、自然にこう解決していくみたいな事があるので。その中でやはり、医療費が高いからって、税金をあげて医療費を補充するのでは無くて、きちんと根本的に食を変えて、病院にかからないような人間を作っていくという事をすれば、医療費は普通に下がっていくのですから。そういった意味で、凄く食に関して、これから相武台脳神経科外科としても、アプローチをしていかなければいけないかなという義務感を感じて、大塚先生にお越しいただいたのです。宜しくお願い致します。
《 大 》 どうも、ありがとうございます。今、加藤先生がおっしゃていたお話を聞いていて、本当に加藤先生の思いがね。本当に良く分かります。こういう先生がお医者さんの中におられるという事がね、本当に心強いですね。本当に、ありがたいと思います。
実はですね、現在の高校生の健康状態なのですが、高校生の４割が生活習慣病予備軍になっているのですね。厚生労働省の調査で、男子が４４パーセント、４２パーセントがもう生活習慣病予備軍なのです。私は、１０パーセントくらいにはなっているかなと思ったのですが。
《 加 》 これは長野県ですか？
《 大 》 これは全国です。厚生労働省の全国の高校生を抽出して、血液の検査や体の検査をした結果です。これでですね、長野県は信州大学の医学部で、中学生の血液検査をしたのです。そしたら驚くなかれ、中学生です。３７パーセントが成人病予備軍です。今、先生がおっしゃったように、この子達がやがてこのままでいったらですね、成人病になる確率がものすごく高い状態なんですよね。
一番は先生がおっしゃったように、成人病になれば癌、脳卒中、それから心臓疾患。あるいは認知症なる確率が非常にもう高いと思うのですよね。その土台が出来てしまっていると思うのです。これを本当に今、考えなかったらもう、日本は取り返しが出来なくなってくるのではないのでしょうかね。４０パーセント以上が成人病予備軍ですからね。
《 加 》 ちなみに、この昔のデータとかってあるのですか？
《 大 》 昔のデータではね、糖尿病ですね。糖尿病は１９９０年頃は１４９万人ぐらいだったのですね。今は３００万人と言われていますね。
《 加 》 成人の場合ですか？
《 大 》 ええ。ですから、心得が成人ではあるが、子どもの時からやはり体制が、今はどんどん出来てしまっているのですね。それで、このままでいったら、どういう結果が出てくるのかというと、先程、加藤先生がおしゃった様に、まず、日本人がどんどん人口減少で、働く労働人口がどんどん減ってきている。そこにきて、いわゆる病気になっていく。その可能性が非常に高いですよね。そうすると、いわゆる経済力がどんどん下がっていく。その一番が土台だと思うのですね。
それから先生が先程おっしゃった様に、問題は医療費ですよね。これが平成２３年度に３７兆８０００億円ですよね。そこに今度は、介護費ですが。同じく、平成２３年度で８兆３１２０億円です。毎年、もう１兆円以上ずつ増えてきていますね。そうすると、先生が先程おっしゃった様に、この医療費の赤字を補填しなければいけないという事で、消費税を上げたわけですが。消費税を上げてみても、追いつかないですよね。これが二番目の日本の財政崩壊のおおもとになっているのですね。
ですから、一番働かなければいけない。そして、日本を元気にだしていかなければいけない。その若い人たちが、もう成人病になる確率が非常に高いという事と。今度は、財政面から見て、膨大な赤字が年々出来ていくと。そうすると、もう一つは財政崩壊ですよね。いわゆる、消費財を上げてみたってだけですよね。という事は、今度は働く事が出来ないという事は、年金を納める事が出来なくなりますよね。
今、年金の納入率は、平成２３年度で５３.９パーセントですね。その人たちは今度は、生活保護を受ける。それからもう一つが、生活保護は税金ですよね。それから、医療費。医療費も税金ですよね。こういう風に、医療費、介護保険、年金で、日本の財政が破綻していってしまう。消費税を上げていったって、補えないと。そこを根本的に考えてもらわなければ、日本は大変な状態になっていってしまうと思うのですよね。
その一番の裏付けが、この高校生４割予備軍という状況が、はっきりと出てきているのですよね。これを国を、それから県も市町村も、本当に真剣に考えなければいけないのですがね。それを真剣に考えていく人が、なかなか出てこないですね。残念ながらね。国民も、医療費とか介護保険とか、年金と言うと、消費税を上げるのは仕方が無いと言っているのですが。仕方が無いのではなくて、本当に医療費を上げないように、自分たちも、国も県も市も立ち上がって貰いたちと、そういう国民が意識を改革していかなければならない時に来ていると思うのですよね。
そういう状況で、長野県は平均寿命が、男子も女子も全国１位と言われてきております。それで、県民も行政の組長さん達も、長野県は長寿県、長寿県という事で非常に喜んでおりますが、果たしてそうかと。ところが問題は、健康寿命なのですよね。自立した生活がきちんと自分で出来るかどうか。それが一番大事だと思うのですよね。
その健康寿命が、長野県はどんどん下がってきているのですよね。ですから、平均寿命と健康寿命の差はどこで補っているかというと、結局、介護施設や医療施設でその寿命を永らえているという事ですよね。問題はね。医療費も介護保険も使っているのですよね。そして、命を永らえている。この健康寿命がどんどん下がっていても、なかなか長野県民もその意識に思ってもいないですよね。そして、全国からも長野県は長寿県と言われている。果たしてそれで良いのかどうかね。真剣に考えなければいけないと思う。それは、沖縄もいえるのですよね沖縄は健康県、長寿県と。もう前から言われてきてますよね。ところが今沖縄は、健康寿命は男子が１４位。女子が４位。健康寿命がどんどん下がっているのですよね、沖縄はね。
《 加 》 なぜ、下がっているのですか？
《 大 》 結局ですね、ほとんどがトンカツ、焼肉、それからステーキ。いわゆる、肉その物を食べているのですね。かつては沖縄は、豚肉も食べました。でも、沖縄の独特の料理の仕方で、脂をかなり抜いてね、食べるのです。ところが今は、肉がアメリカ的になってほとんどがストレートですよね。漁民の皆さんに聞いてみると、魚が売れないのですよね。
《 加 》 だいぶ変わっているのですね。沖縄の食生活というのは昔から。長野とかは蕎麦とかがあて、健康に良い食材がいっぱいありそうなイメージはあるのですけれど。
《 大 》 イメージはあるのですよね、皆さんから見ればね。しかし、それがどんどん色々な面で、いわゆるファーストフード的な輸入食材を中心にしたものに変わってきているのですね。
《 加 》 長野でも？
《 大 》 ええ。これは全国的な状態だと思います。脂と肉の消費が非常に増えてきているのね。この結果が糖尿病になり、あるいは、心臓疾患になり。コレステロール、高脂血症ですね。
相武台脳神経外科
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