もし皆さんが、寝たきりになる要因の、多くを占める一つの原因を知ることによって。それに対して対応して、寝たきりになる可能性のひとつを潰すことができれば、素晴らしいと思いませんか。
症状をきっかけに、身体との向き合い方を提案させて頂いて。心地良い人生の質までガイドさせて頂いている、相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は、平成30年の3月1日の木曜日です。
今日は、寝たきりになる要因の一つで、多くの割合を占める一つの話しをさせて頂きたいと思います。その一つが、実は骨折ということになります。段々段々と人間は、二足歩行で歩いていて。重力から、ある程度。ある意味、逆らって歩いていると。まさに骨格というところが弱くなってきてしまうと、何かの衝撃の際に折れてしまって、二足歩行が出来なくなってしまうという現実があります。
特にそれを強く、二足歩行をしないようにしてしまう出来事というのが、大腿部の頸部の骨折になってくるのですけれども。そういったことを、高齢化社会になるにつれて、予防をしていくということが。寝たきりを予防していく上で、一つの重要な要素となっていますね。
もちろん、その骨を強くするのは、カルシウムとかビタミンDとかというのは良く言われるのですが。今回は、それ以外に、もう一つの盲点となっています。栄養素に関して、お話しをさせて頂きたいと思うのですけれども。
その一つが、マグネシウムという。診察室延長戦では、何度か取り上げていますけれども。もう一つは、マグネシウムということになりますね。マグネシウムは、骨の構成成分の一つとして、骨の組織を強くするということの役割が一つあるだけではなくて。骨形成といって、骨を作っていく。代謝、体の中の化学反応を起こす上で、酵素に作用したり。多くの部分で、影響を与えているということが、分かっています。
ただ現実に、実際にマグネシウム摂取不足が、骨折と関係があるかというデータというのは、少なかったのですけども。2007年4月のEUROPEAN JOURNAL OFDERMATOLOGY という雑誌に掲載された論文では、少し結果を見ますけれども。
結論としては、マグネシウムが中高年の骨折予防の重要な鍵になりうるうということなのですが。イギリスのブリストル大学と東フィンランドの大学の研究チームが、中年男性2245名を対象に、20年にわたって、追跡調査を行ったという論文です。
その結果としましては、マグネシウムの血中濃度が低い男性というのは、骨折するリスクが高く。特に、その先ほどお話しさせて頂いた、寝たきりの要因である大腿部頸部骨折というところに置いて、その差が顕著であったという風な結果になっています。
そして、マグネシウムの血中濃度が高い男性というのは、その骨折のリスクというのが、44パーセント低下していたと。血中濃度が非常に高い男性、実際、具体的な数字で言うと、マグネシウムの血中濃度が2.3ミリグラムパーデシリットルを超えるような男性は、22名いたみたいなんですが。
その男性たちは、追跡期間中に骨折が見られなかったと。この調査に関しては、男性しかちょっと見ていないのですけれども。その血中のマグネシウムの濃度というのが、そういった骨折の回避に繋がるという事で。血中のマグネシウムの濃度を上げて行くには、どうしたら良いのかなということがあります。
一つは、食事から摂るということなんですが。高齢になっていく中で、他の病気が原因となって、マグネシウムが下がっていると。身体の状態によって、身体の血中マグネシウム濃度が下がっているということがあるので。
一応、そこら辺の、全体的な所を加味して、身体の中のマグネシウムの状態を上げていくということが、骨折に対して予防できる影響になる可能性が、状況証拠からは高いので。僕らとしては、やはり食事の中で、マグネシウムを摂取するということの重要性を。そういった意味でも、踏まえながら摂っていければ良いのかなという風には感じております。今日は、以上です。
相武台脳神経外科
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