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第5回 それぞれの痛みのメカニズム(片頭痛)

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 こんにちは。相武台脳神経科の加藤貴弘です。今回は、これだけは知っておきたい頭痛のこと、第5日目ですね。今、それぞれの頭痛に関してのメカニズムに関して、観ていっていますけれども、昨日は、緊張性頭痛に関してのメカニズムを少しご紹介させて頂きました。

 今回は、片頭痛、一番皆さんが苦しんでいる部分だと思うんですが、片頭痛に関してのメカニズムに関して、少しお伝えできればなと思います。これは、ファイザーさんから頂いた資料なんですが、片頭痛の特徴ということで、一番やはり片頭痛で大きな特徴というのが、日常生活に支障をきたすということですね。本当にもう吐きたくなったり、寝込むような頭痛であるという時は、それはほとんど片頭痛と思って間違いないと思います。あとは、いろいろと匂いに過敏になったり、光に過敏になったりするということと言われています。

 片頭痛の特徴として、何か誘引、きっかけがあって片頭痛を起こす方が多いと言われています。そのきっかけは人それぞれなので、そのきっかけを分析するというのも一つの治療ですので、そういったことは治療の中でお話しさせて頂きますが、ご自身で片頭痛になる時に、どういった時になりやすいのか、ノートを書いておくと対応がしやすいのでおすすめですね。

 結構、頭が過敏にになるので、ちょっと面白いエピソードとしては、片頭痛の方というのは凄く過敏なので天気予報ができると言われています。で、低気圧になると、偏頭痛になる方がいらっしゃるので、明日は雨だとか言ったことが分かっちゃうという偏頭痛の方もいて、そういう方もいらっしゃるし。もう一つは、今回の震災の前、もうデータとして出ているのですが、震災の前日なんですけれども、以上に頭痛の書き込みがネット上で多かったと。で、偏頭痛の方は、大地震が来ることをある程度は、予測と言う事が身体で反応していたみたいで。そのあたりの事も研究すれば、地震の予測などに繋がるかなという印象もあるんですが、それはちょっと余談ですけれども。
 
一応、片頭痛のメカニズムなんですが、これは少し難しいのであまり深く考えなくても良いとは思うんですが、先ほども言いましたように、こういった誘引がある。で、もともと片頭痛の方というのは、そういう自律神経のバランスが悪くなって、脳の中でちょっと過敏な状態にもともとなっていて。その中で、少しその天気が悪かったり、ホルモンのバランスが悪かったりする要因が生理の時とかにあって。それで、まずセロトニンと言って、脳の物質が出てきます。その時に、まずは脳の血管が収縮するんですけれども、元々少しその自律神経のバランスが悪い方というのは、セロトニンというのは脳の中で少ない状況にありますので。すぐにセロトニンが告発と言って無くなってしまいます。そうすると、逆に脳の血管もパッと広がってしまいますので、そこでこちらなんですが、脳の血管を拡張して、脳の血管の周りについている三叉神経というところが刺激を受けて、そこから痛みとして頭にきてしまうということは一番有力視されているということですね。

 その間で、吐き気とかいろいろな気持ち悪いとか、色々伴う方がいるんですがそういった症状も一緒に作っていうことが、凄く特徴的なことになっています。一応、スライドで矢印を書いてみたんですが、何らかの要因があってセロトニンがたくさん出てきます。そうすると、最初は、頭の血管が収縮してしまいますけれども、すぐにもともとセロトニンが減った状態にありますので、告発と言って無くなってしまいます。そして、その反動で急速に拡張をして、頭の血管拡張をして、頭の血管周囲の三叉神経っていうところが、刺激炎症となって痛みとして感じると、言ったのが有力視されている説となります。

 なんらかの要因って、じゃあ何なんだろうということなんですが、先ほども言いましたけれども、良く誘因となるのはホルモンのバランス。女性で言うと月経の前とか、月経の最中とか。あるいは、一定量のピルを、経口避妊薬のピルを飲まれている方とかが優位になると言われています。また、夏の暑い日のかなりきつい日差しで、ものすごく頭痛を感じてしまって、片頭痛持ちの野球部員の方というのは、すごく拷問のような状況で、いつも頭痛に苦しんでいる野球部員の高校球児の方というのもいらっしゃいます。

 あとは、結構緊張した状態から解放された時というのが、誘因として多く言われてますので、子供さんの場合は、学校から帰ってランドセルを置いた直後に頭痛を感じると言うのも片頭痛の特徴ですね。また、土日に痛みが強くなるというのも、凄く特徴があります。その何らかの誘引の下地になっているものというのが、産まれた時から持続的に、心も身体も持続的にストレスを受け続けていることによって起こる、自律神経の調節異常というのは、一番の下地になってるんじゃないかと私は考えております。

 自律神経というのはですね、人間の身体というのはほとんど考えずに、動かしている部分というのはほとんどだと思うんですが、何も考えなくても動かしてくれる神経です。心臓は何も考えなくても動かしてくれますけれども、緊張した時は、ドキドキドキドキ早くなったり、リラックスした時はゆっくり心臓を動かしたりしますけれども。それはまさに、自律神経の働きで、自律神経というのは、緊張する神経とリラックスをする神経がバランスを取りながら、自動的に調節をしているんですが。

 小さな頃から、例えば、テレビゲームとか、そういった外の環境の悪さ、空気の悪さとか。あるいは、生活のリズムの悪さとか食べ物の悪さに、持続的にストレスにさらされてくると。あるいは、なんでもなんでも、凄く緊張して頑張って仕事をされてくると、自然とその自律神経が少しずつちょっとバランスを崩してきます。で、緊張する神経ばっかりが頑張ってしまって、身も心もカチカチになってしまうんですね。で、それではリラックスができない身体になってしまって、色んな症状を出すので。それが、片頭痛の根本的な原因ではないかと、私は考えております。

 では、今回は片頭痛に関してのメカニズムに関して、お話しをさせて頂きました。明日の6日目に関してですけれども、今までは片頭痛ということで、ここまでで良かったんですが、最近、シルバースタイナー博士っていう方が、さらに自律神経がひどくなって、片頭痛が悪くなって、毎日毎日、片頭痛を感じる方というのが、時々出てこられています。そういった方、そういった病状というのはすごく重症なので、そういったメカニズムに関して、明日、お話しをさせて頂きます。今日は、どうもありがとうございました。

相武台脳神経外科
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