《 加 》 こんにちは。相武台脳神経科外科の加藤貴弘です。今回は、ちゃんねる S のゲストに、診療所まで、大塚貢先生にお越し頂いて、お話を頂きます。
《 大 》 その時に見たのが、コンビニ弁当を食べている子、カップラーメンを食べている子ね。オレンジジュースなどは、果汁が1パーセントか3パーセントで、ほとんどがオレンジの香料。それから、オレンジの着色料。それから、合成甘味料。合成保存料もね。合成保存料もね。そういう物が入っている。みんな化学薬品ですよね。君、これを毎日飲んでいるの?って聞いたら、毎日の様に飲んでいると言う。いやぁ。これじゃ無いのかなと思ったのですね。
そして、その子の名前を記録しておいて、職員会にかけたの。ほとんどの子がキレる、いじめる、学習に無気力。非行犯罪を起こす。不登校気味。何かに該当する子が多いですね。いやぁ、これは食だなと。まだ平成4年の頃だから、食なんてね、考える事では無いのです。兎に角、美味しくてカロリーがあれば、もう何でも良かったのです。
それで、食の調査をしたのですよ。皆記録をして。で、食べたものは、包装紙とかそういう物ね。パックや瓶。二日か三日置きに持ってこさせた。そして、そこに含まれている物を皆記録していったのですよね。それを見たら、食べてきたとしても、朝もハムやウインナー。お昼も肉。夜もカレーや焼肉。肉尽くしなのですよ。
もう油と脂肪しか摂ってないですよね。炭水化物と。だから、血を綺麗にして、血管を柔らかくして。脳や体の臓器に酸素やね、栄養分を供給してくれるもの。カルシウムとかマグネシウムとか亜鉛とか鉄分。野菜の微量ビタミン。ほとんど摂っていないですよね。それがはっきりと分かって。
《 加 》 二十年前。そういう雰囲気では無かった時に、良くそこに目を付けられましたね。
《 大 》 いやぁ、分からなかったです、私も。全然、分からなかった。先生たちの授業が、もう改善されて素晴らしい授業になってきて、まだ問題が起きているというね。その問題が、分からなかったのですね。それが結局、その大会の時の食でね、分かった。
それでね、もう一つが、大きな犯罪を犯した時は、警察官の立ち合いなのです。小さい時はね、かぁちゃんか親父さんに来てもらう、そして話をする。少し大きいと、両親で来てもらう。その時にね、やはりそういう事件を起こした子どもは、「うっせぇな、このクソばばぁ。てめぇなんか黙ってろ。」そして、警察官の前に立って、バァンっと机や椅子を蹴っ飛ばすのですよね。
結局ね、そういう風になってきている原因は、その子を見ていると、ほとんど、大会の時や何かにお弁当やおむすびを作ってくれていないのですよね。コンビニ弁当やカップラーメンを買いに、コンビニに連れて行く事はするが。だから、かぁちゃんへの期待というものが無いのですね。だから、親などは、金をくれる財布ぐらいにしか思っていない。いわゆる、親子の絆が完全に切れているのですね。
《 加 》 毎日、毎日の習慣がちょっと変わってきてしまうと、感覚がおかしくなってしまうのですね。だから、ご飯を食べる事って、基本的には命を頂く事なので。命を食べる事ですよね。
《 大 》 そうなのですよね。
《 加 》 毎日、毎日、命を食べるという事の意味を感じて、ありがたみを感じながら食べていると、そういう事は起きないのですよね。ご飯を食べている事は命を貰っているという事を、忘れてしまっているというか。何かお腹が空いているからちょっと入れるだけみたいな。機械的な作業になっていると、何もかも命って、何か意味かわからなくなっってきちゃいますね。命って自分が生かされているものだという事も分からなくなるし。基本的には、やはり毎日、毎日の習慣で、感覚が狂ってきてしまっていて、結果としてそうなってしまっているのかなと思います。
《 大 》 そういう生活をしてきた子どもはね、今は大人になっている。親になっている。これが恐いですよね。それで私はね、食が大事だという事で、それで兎に角、家庭でバランスを取ってもらう様に、PTAを開いて訴えたのですよ。今、子どもたちの状況はこうだと。だが、全然今の若い親はPTAでも聞いてくれないのですね。
《 加 》 それは、平成何年くらいですか?
《 大 》 平成4年です。兎に角、家庭でも肉を食べても良いですよと。しかし、血をキレイにする魚やね、野菜も食べてもらいたいと。まぁ、心ある親は立ち上がってくれましたがね。非行犯罪やなんかを犯している親は、結局自分も食べたい物、手っ取り早い物。そういう物を自分も食べたいし、子どももそれを望んでいるから。もう全然聞いてくれないですよね。
《 加 》 何を言っているのか、たぶん分からないのでしょうね。
《 大 》 分からないですね。言われている事が分からない。その通りです。それでね、もうこのままで言ったら、子どももダメになってしまっていく。で、その子ども達は、大人になっても今、立ち直れないですね。というのは、親に教育力が無い、もう地域に教育力が無い、社会に教育力が無いですよね。勤めたとしても、その非行や問題を起こしている子どもは、立て直してくれる人がいないですよね。ダメならもうダメなのですよ。だからね、社会にとっても大損害なんです。
それで私はね、家庭に訴えてもダメだから、学校でやるより仕方がないと。で、家庭で摂らないその魚、野菜、そして、カルシウムやマグネシウムや亜鉛、鉄分などを、学校で摂るように考えた。それには、もうご飯に変えるよう仕方がないですよね。で、当時は、ご飯が一食。後は、ソフト麺や中華麺、蕎麦、ハンバーガー、アメリカンドッグとかリングドーナツですね。それでね、魚に変えてご飯をと通したが、これがね、食会開いても先生たちや子どもから親から大反対。
結局、ご飯でイワシの甘露煮なんて、こんな魚臭い物食べられるかとね、冗談じゃないと。まぁ、全然ダメだった。ところが、その時の栄養士が非常に素晴らしい方で、やがて、日本の栄養士会の会長を務めてくれたのですがね。それで、大学病院からの32歳で心筋梗塞で亡くなった方の心臓を借りてきてくれたりですね。大動脈の切断面を見ると、中が白くね。コレステロールが石膏様に溜まっていますね。収縮出来ないのでしょうね。まぁ、心臓の断面図は無くてそのまんまですが、縦じまの所にもね、あんな外側にもコレステロールがもう体全体に溜まってきているのですね。
ですからね私は、先生達に若くして死にたかったら、今の食事を続けろと。しかし、先生達はね、分かっていて続けているのだから、これで死のうが生きようが俺は責任を持たないと。でも、子どもたちの責任は誰が取るのだと、言ったのですよね。親が今、取らないじゃないかと。自分も食べたい物を食べている。子どもにも食べたい物を食べさせている。そして、成人病になっている。誰が責任を取るのだと。先生達は、教科だけを教えていれば良いでは無いの。塾とは違うのだから。学校だと人間形成だと。その人間形成をしなければ、こんなの月給泥棒じゃないかと言ったのですよ。
やはり、先生達はね、言われれば分かる先生が大勢いて、やぁそうだったと。自分の命も大事だと。子どもの命も大事だという事で、分かってくれる先生がどんどん増えてきて。それで、子食米飯に出来るかなと。で、今は市になっているが、当時の町長と相談して、当時、一食が米飯だったから。1200人いても、大釜は一つしか無かった。だから、3億円かけて全部新しい給食室に変えましてね、作り直して最新式の。そして、子食米飯に切り替えた。やはり、結果は出てきましたね。1年経ったら、タバコは学校から1本も無くなってきたのですね。で、非行や犯罪はね、2年の終わり頃には0になってきた。
《 加 》 0ですか。
《 大 》 それだけあったのがね。それから、アトピーやアレルギーの子は、ほとんどいなくなってきたのですね。はっきりと出てきましたね。いじめやキレるも、もうほとんど無くなってきたのですね。やはり、人間としての機能がね、復活してきてですね。イライラが無くなってきた。それで、一番、本は読まなかったですよね荒れているとね。ところがね、1年目も終わる頃は、お昼休みに120ある図書館の椅子が、瞬く間にいっぱいになってしまうのですね。で、椅子がいっぱいになれば床に腰をおろして読む。床がいっぱいになれば、廊下に出て読む。そのくらいになってきた。
結果は、読売新聞の全国作文コンクールね、これ一番難しいのですよ。題の宣言が無い、規定が無いのですね。字数制限が無い。毎年、1位か2位になる子が出てきたのですね。
《 加 》 凄いですねそれは。2年でですか?米飯給食にしてから、完全米飯給食にしてから2年?
《 大 》 2年目にはね。取り掛かって、平成5年頃から。
《 加 》 平成5年って、日本の国自体が食に対してまったくほとんど無関心な時代で。全然そのフードも無くて、お父さんやお母さんもそこに問題があると分かっていない中で、いきなり学校で完全米飯給食にしたって、凄いリーダーシップというか。後から聞いたら、そうなのかなと思いますけれど、凄い事だと思います。
《 大 》 そうですね。2年目には、それだけの成果が出てきたのですね。
《 加 》 皆、何を言っとるんじゃという、たぶん気持ちだったと思うのですけれど。それを押し切ったって凄いですね。
《 大 》 まぁ、誰も関心は持たないですよね。NHK、日本合唱連盟、朝日新聞、これが三大大会で、エリアが違うのですがね。関東甲信越、中部日本、東海ブロック。その中で2つくらいは毎年優勝を、一つか二つくらいは優勝をするようになったのですよ。子どもの心が完全に変わってきたのですね。
《 加 》 それはやはり食は、それだけの影響力があるという事ですね。
《 大 》 いわゆる、前頭葉や前頭側葉の機能がほとんど、人間としての機能が果たしていなかったのですね。だから、人間としての機能に戻った段階ではないですかね。良くなったというより、当然持っている人間の機能が発揮される様になったのではないでしょうかね。
《 加 》 子どもだけに反応が早いというか。
《 大 》 そうですね。そして今度は、荒れている時にはね、花一輪無いですね。もう学校なんて寒々としていて、子どもの心を癒す状況では全然無いですね。花造りをしようとした。そしたら、やはり先生たちの大反対ですね。泥になる、汗になる。それから、部活が出来ない。子どもも同じです。親も大反対。花造りもをしようとしたらね。それでもと思って花造りをね、もう反対だからこっちはこっちで挿す。30ヵ所くらい花壇を作ったのですよね。だから、私はどんなに会議で遅くなったり、時より会議で遅くなっても手でこうやると、水をくれていないかが分かるから、遅くてもね。そういう所に水をくれたのですよ。
ところがね、春花壇が結構キレイに咲いたのですよね。そしたらね、秋花壇からね、水くれろなんて言われなくたって水をくれる様になったのですよね。子どもの感覚というのは凄いですね。自分達が、本当に土作りたい肥作り、種を撒いてやったらね、こんなにキレイな花が咲いたというね。いわゆる、PTAや業者にやってもらった花壇では無いですよね。本当に、その花の美しさが分かってきたのですね。
《 加 》 やはりこう、命を育む成功体験というのは、凄い感動したのですかね。子ども達は。
《 大 》 そうですね。結局、自分がやった、何よりも泥にまみれたり汗にまみれてね、やった。それが、やはり花に乗り移っているのですね。2年目から、毎年、文部大臣賞。全国花壇コンクールで優勝するか、文部大賞ですね。
《 加 》 そんなコンクールもあるのですね。
《 大 》 あるのです。全国コンクール。そんなに変わってきたのですね。腐っても来ない、カビも生えてこない。
《 加 》 何年前ですか?
《 大 》 これは6年4ヵ月経ちます。6年4ヵ月。これは成人病にならない方がおかしいですよね。
《 加 》 おかしいですね。
相武台脳神経外科
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