こんにちは。相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は、平成27年の7月17日の金曜日です。今日は、診察室で良く患者さんから聞かれる言葉で、勘違いされていることがあるので、一つちょっとお話しをさせて頂たいと思います。
それは、良く朝から頭痛があるのですけれども、脳梗塞が不安で来院しましたという言葉を、良く聞くのですが。まずは、その脳梗塞というのは、脳の細胞に酸素がいかなくて、その細胞が死んでしまうということなのですけれども。その細胞が死ぬだけでは、細胞が急に大きくなってきたり。脳そのものの大きさが大きくなるということは、ありえません。その場所で、細胞が死ぬだけなのですけれども。
頭痛が起こる原因としましては、脳を取り巻く膜。硬膜という、髄膜の中の硬膜という膜があるのですけれども。その膜が引き伸ばされる。中の圧力が上がって、引き伸ばされることが多いです。
そのためには、その頭ん中の、脳の中の圧力が上がることが、頭痛を起こした時の要員になってくるのですけれども。脳梗塞自体は、細胞がただ単に死ぬだけですから。頭の中の圧力が上がるわけではありません。
例えば、その頭の中で、もし出血するような場合は、脳以外の血液の場所。血液が頭の中でどんどんと出てきてしまいますので。頭の中での圧力は、どんどんと上がっていきます。その場合は、ひどくものすごい強い頭痛を自覚されます。だけれども。脳梗塞というのは、頭の圧力が上がるわけでは、急に上がるわけではないですから。基本的には、頭痛は来ません。まず、そのことを理解しておくと、もう一つの不安が減るのではないかなと思います。
例外的な話を言えば、頭ん中の血管、脳血管というところが少し傷んで、血管の壁が裂けてしまうことで、脳梗塞が起こる場合は、頭痛が起きることはあるのですけれども。脳梗塞そのもので、頭痛は起こることがないということが分かれば、脳梗塞が起こっているのではないかなという、不安は一つ減ると思いますし。
じゃあ、頭痛の中で怖い頭痛というのは何だろうということを、思われるかもしれませんが、そのことに関しては、またの機会にお話しさせていただきたいと思います。今日は、脳梗塞を起こしただけでは、ほとんどの場合は、頭痛は起きないというお話をさせていただきました。今日は、以上です。
相武台脳神経外科
頭痛、めまい、耳鳴り、海老名、厚木、新百合ヶ丘