こんにちは。相武台脳神経外科の加藤貴弘です。平成２７年の７月３１日の金曜日です。 診察させていただく中で、もちろん患者さんというのは、色々な苦しい思いをされて病院に来られる方が多いのですけれども。
脳卒中をした後の方であれば、その手足の麻痺があったり、目が見えにくかったり。ご高齢の方であれば、昔はこんなものはすぐに覚えていたのに 、何をやってもすぐに忘れてしまってねとか。目が見えにくくてねとか。歩くのが遅くてねとか。ご自身の能力の中で、足りないもの、足りないものに執着してしまうという傾向にあるのですが。それが良いとか悪いとかではなくて、そういったことをずっと思っていると、冷静には考えてみると、きついのではないのかなと思うのですけれども。
まずは、人間の特性を考えるということ。あとは、僕らの立場からすると、現実的にはどう考えて良いのかなということがあるのですけれども。その人間のその思考回路の特徴的、特徴に関しては、次回ちょっとお話しをさせていただきまして。
現実的に、例えば、６０歳、８０歳になって。２本足で立って、ご家族と喋って。ご飯を食べられている。息が吸えている。夜、何かに襲われることなく平和な日本で、布団の中で眠れる。夏だったら冷房をかけて、冬だったら暖房をつけて眠ることができる。暑かったら、水を飲むことができるし。塩分が足りなかったら、ちょっと塩分を取ることができる。
例えば、待機状態が悪い車がある中で、日本は非常に、都会に住んでいても、ある程度は、 空気が綺麗な状況で生活することができると。そして、人類全体から見ると、やはり生まれてからすぐになくなってしまうお子さんもいれば、子どものうちに病気で亡くなってしまう子もいたりして。今の状況というのは、６０歳や７０歳になっても、ある程度、呼吸 ができて、ご飯を食べられていて。ご自身の状況というのは、通常の場合は、恵まれている状況が多いということを、まずは意識をすることが重要かなと思いますね。
今の状況というのは、やはりその恵まれている自分が、その命をもらって。こう生きていこうと、人間として動いているということ自体が奇跡的で、宝くじが当たる以上に、幸運なことであるのです。そういった意味で、まずは、ご自身がすごく幸せな状態にあるというか、恵まれた状態で命をいただいて。空気を吸えて、青い地球の中で太陽の光があって。食べ物を食べることができるという様な、奇跡的な幸せがそこにあるということを、まずは認識していただくということが良いのかなと思います。
前回、デフレの正体を書いていた藻谷浩介さんに、お話を聞かせて頂いたのですけれども。日本というのは、色々な問題が今はある中で、 他の諸外国から見れば日本という国は、とてつもなく資源的にも恵まれた国で、どうこうをしてもやはり生きていけるというか 。例えば、状況から考えて、そのお金持ちのお坊ちゃんやお嬢ちゃんが、大変だ大変だと言っているようなものです。他の国から見ると、何を言っているんだあいつらという感じらしいのですけれども。
まず僕たちは、自分で生活をしている今の環境が、幸せなんだということを感じる。そのことが、次のステップに繋がっていくのかなと思います。今は、自分が不幸せであって、助けてよどうしようという風なことになってくると、次のステップになかなか進みにくくなってくるので。
そもそもやはり生きて、空気を吸って、ご飯を食べている。ただそれだけで、やはり奇跡的に、自分は命をもらって。幸せなことなんだということを、まずは認識して。それで次は、じゃあ自分はどういうことができるのかなということをやっていくと。人生の一日、一日、一分、一秒はすごい楽しいのかなという感じはしますけれども。
講演で聞いたのですけれども。その人間が不幸せになる最短距離はあると。それは何か と言うと、自分にないものをないって思い出すと、一気に不幸せになる。お金をすごい大金を持っていないとか。その背が低い人は背が高い方が良いなとか。髪の毛がない人が髪の毛欲しいなとか。視力が悪い人が、目が良くなりたいなとか。男の人が女の人になりたいとか。ないものを欲しいなと思った時点で、一気に不幸せになるので。
まずは、自分自身がどれだけ恵まれているんだろうという状況を、まずは踏まえてみると 、さっきも言いましたけれども。次の自分の人生のステップというか、楽しいステップに繋がっていく。自分はいろいろな楽しさをむさぼれる立場にあって、これからどんどんとむさぼることが出来る。むさぼっていける。その素晴らしいその無限の可能性の場所に立っているんだということは、理解できるのかなと思います。
今日は、まずは自分自身が、どれだけ幸せなのかなということを、まずは認識するということが、次のステップに繋がっていくという話をさせて頂きました。今日は、以上です。
相武台脳神経外科
頭痛、めまい、耳鳴り、海老名、厚木、新百合ヶ丘