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日本人の可能性  スポーツドクター辻秀一先生第2回

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《 加 》    こんにちは。相武台脳神経科外科の加藤貴弘です。当院では、体との向き合い方。在り方というのを、ずっとお話をさせて頂いていますが。スポーツを通して、心の在り方を発信されている、スポーツドクターの辻秀一先生をお招きしてお伝えします。どうぞ、宜しくお願い致します。

《 辻 》    僕はね、日本人って何というのでしょうかね。その和を以て貴しとなすと言ってね、列をちゃんと並べるとかね。東日本大震災の時にも、暴動は起こらないというのは、そうしている方が、自分の機嫌が良く生きられるという事を、知っている崇高な民族だと僕は信じているのですよ。

 だからその、長年機嫌の悪い西洋文明性に、何かこう持っていかれちゃっているだけで。本当は心を大事にし穏やかにいて、なんか輪を持っている事の価値を、遺伝子的にもっとも持っている民族なのではないかと、僕は思っていて。だからその、何と言うのですかね。宗教を否定する気は全然無いのですけれど、宗教に頼らなくても皆が、自分の内側に自分を平和にし穏やかにしてくれる、何かこう仕組みがあるのだと。

 八百万の神も含めて何か、そういう発想が持てる気もする。だからこう、選的な発想も凄く僕は大事で。別に宗教では無いけれど、禅的なあるがままのこう、自然体に生きる事への価値観は、日本人が何か優れていると思いたい。思いたい。

《 加 》    ただ、日本の国土自体がもう豊かで、特にその主要民族みたいな結果を出さなくても、そんなに頑張らなくても、実は別に生きていける国ではあるのですよね。なんか資源が実はいっぱいあって。で、何かに追い込まれて色々と頑張らなきゃと、結果を求められていますけれど。

《 辻 》    求められているけれどね。

《 加 》    でも、本当は、豊かな場所に住んでいて、豊かな事が色々と出来るというのを、思い出す事は出来るのではないかなという風には思うのですけれど。

《 辻 》    日本人は絶対にそうだと思うけれどやはり。一方で日本人は、そういう感性を持ちながら日本人て、凄くその西洋文明的な。何というのですかね、文明クリエイティブな頭の良さも備わっている、その民族でもあるので。逆にそっちが暴走してしまうリスクも持っていると思うのですよね。だから、先進国の仲間入りもあっという間にしたし、それはその両面を持っている気がするのですよね、日本人は。

 だからその、豊かさ。いわゆる、文明・物質的な豊かさを、作り出していく力を持っている。でも、それを追い求めてしまうと、一方で日本人らしいこう目に見えない文化とか、和とか。本来持っていた美意識とかも、手放してしまう。そっちの暴走が起こるから。でも、本当は日本人らしさをこっちも持っているみたいな。この両方がバランス良く生きている事が、これからのなんか日本人の生き方の様な、それこそ在り方、先生のおっしゃる。我々が目指す在り方の様な気がしますけれどね。

 だからもう、昔の様には戻れないので、今のこの文明の中でどう我々は生き、あるのかというのは。今、問われているのではないですかね。だから、先生みたいな。へんちょこりんな先生もいる。僕もそうですけれど。

《 加 》    在り方って、もう本当に外来させて頂いていて、凄く思うのですけれど。日本人が凄く、苦手なのではないかなと一瞬思うのですけれど。なんでかと言うと、日本語の中に主語が無いじゃないですか。主語というか、私がという。私について考えるのに、凄く不慣れな民族・文化なのかなという感じがして。

《 辻 》    なるほどな。

《 加 》    例えばその、第二次世界大戦が始まる前に、皆が戦争に行く様な時に、私はどうありたいのかと考えた日本人が、どれくらいいたかという話で。

《 辻 》    なるほど。そうだな。

《 加 》    やはり皆で、一生懸命に頑張るから、戦争の為に皆で頑張ろうというのずっと行ってしまうし。

《 辻 》    それは得意だな。

《 加 》    明治維新で開国して、皆が政府に追いつけ追い越せと、一緒に頑張ろうとなるし。皆で頑張ろうと。皆でやるのは良いのですけれども、自分がどうありたいかというのを、冷静に見つめるという事は、無くてというか。どっちの能力もあるのですけれども、そういう在り方というのを静かにこう、見ていくという事をちょっとずつ思っていけば。バランスが取れてくるのかなという風には思う。

《 辻 》    そうだね。自己滅私性が高いからね。その滅私するというね。サッカーのメッシでは無いけれど。私を無くすという意味の滅私は、日本人的な文化ではあるからね。だけど、でも結局人生は、自分だからね。Who am Iというか。まさに、私は誰なのだろうという事も重要で。やはり、個が強くなりすぎても、社会は上手くいかないと僕は思うし。じゃあ、滅私し過ぎてもダメだし。まぁ、やはりバランスだと思うのですよね。バランスに気付くにはね、それぞれに振れていかないとね。

 やはりバランスというのは、ここにいる時には気付きにくいのだと思うのですよね。こっちに寄れて、こっちの悪い所があって、こっちに転びそうになるから戻ろうとするし。また、こっちに戻って、これだと転ぶからそれで段々と重要が分かってくるのではないかなと思っていて。

 何かこう、日本人は昔は個を無くしながらいる、日本人の美徳もあったけれども。西洋性が出てきて、何かその個が強くなり過ぎている感もあって。まぁ、どっちが悪いわけでは無いですけれど、何かこう段々と中央になるのではないかと思うのですよ。最初から止まって、真ん中の人いないからね。

《 加 》    振り幅が大きい程、成長度は大きいですよね。なるほど。

《 辻 》    そうそう。振るから何かこう、段々とこうなってくるのでは無いかなと思うけどね。

《 加 》    先生は、内科医でスポーツ医学をされているのですよね。

《 辻 》    僕はもう、外科というのが大嫌いです。

《 加 》    大嫌い、すみません。

《 辻 》    なんて、大嫌いだったのですよね。だからまぁ、ずっと中・高・大学生まで、バスケットをやっていましたけれど。要は、スポーツに関わりたいというと皆、スポーツドクターで整形外科の先生で怪我人を診るというイメージがあって。怪我に全く興味が無いのです。もう怪我している時、スポーツしないし。なのでしかも、切ったり貼ったりも全く興味が無くて。まぁもう、大学までスポーツをやりつくしたから、卒業したら何に興味があったかというと、人間には興味があったので。

 兎に角、ジェネラルで見れるという事がしたかったのですね。だから、ジェネラル。兎に角、全体。人間全体を見れる物って何と言ったら、まず内科と思ったのですね。その中でも、消化器内科・循環器内科とかにいくと、またそこに特化されてしまうので。じゃ、全身疾患って何かというと、膠原病だったのです。なので、僕は慶応義塾大学の内科に入学して、最初の2年目は研修医で内科を全部周り、その当時のローテーションで。くじ引きで川崎市立病院にいって、忙しい思いをしていましたね、あの当時は。

 救急あたり色々とやって。慶応に戻る時に、どの内科に戻りますかと言われた時に、川崎市立病院で比較的に、リウマチ内科の先生達が、その素晴らしい先生達がいたので。全身を診る事が、辻君大事なのだよという様な感じで。じゃ、僕が思っている様な事に似ているなと思って。慶応のリウマチ内科の局に入って。そこで、2年くらいした時に、30歳を越えて31歳になりかけた時に、パッチ・アダムスの映画を観て、なんか全身疾患ってまぁやりがいはあったのですけれど、何か違うなと思った時に。

 たまたま、慶応義塾大学の日吉に、スポーツ医学研究センターというのが出来たと。しかもそれを作った先生が、慶応の循環器内科を辞めて作られたのだと。もう、いわゆる医療では無い所に、スポーツ医学があるのだという事を、その先生が何かでおっしゃったのをたまたま耳にして。タイミングが良かったのですよね、僕はパッチ・アダムスの映画を観て凄くなんかこう人生悩んでいましたから。

 その話を聞いて、その先生に会いに行ったらその先生が、辻君、日本ではスポーツ医学やスポーツドクターというと、整形外科の先生の怪我のイメージがあるでしょうと。でも、大米のスポーツ医学は、それは全然主流では無いのだよと。まず、アメリカのスポーツ医学は、健康医学だと。つまり、ライフスタイルマネージメントだと。栄養・休養・運動というライフスタイルの専門家が、スポーツドクターなのだと。なぜなら、スポーツというのはそもそもが、栄養・休養・運動というのを、トレーニングメニューをどうするのだと。休養は、どうやってストレスをマネージメントするのだと。あとは、栄養のこと。スポーツ栄養学を含めて食べる物で、強さを作っていくのだという事を含めて、健康のノウハウがスポーツの中には全部あって。辻君は、医学部の時とか、医者になってから、健康の勉強をしていないだろうと。もう病気のことはしこたま習うし、毎日病人には会うけれど、健康の事は習わないですし、栄養・休養・運動のことを知っているお医者さんはいないでしょうと言われて。確かに、そうだなと。これだなと思って。

《 加 》    とろあえず、覚悟を決めてしまって。真っすぐな道を作るという。凄いですね。

《 辻 》    そうなのです。

相武台脳神経外科
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