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不妊治療の真実:現代日本人の妊孕性が落ちている理由  出居貞義先生第一回

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《 加 》    先生、今日はどうぞ、よろしくお願い致します。

《 出 》    こちらこそ、よろしくお願いします。まずですね、今の不妊症を考える上でですね。やはり、今の不妊症というのはですね、私がいつもやっているのですけれども。少し女性がですね、昔の女性と違って。妊孕性がだいぶ落ちているということをですね、感じているのですね。

《 加 》    妊孕性というのは、妊娠しやすさとかですか。

《 出 》    そうですね。妊娠する力ですね。その力がですね、だいぶ失われているということが、感じていますね。昔はですね、30代後半の方はですね、大体これはあの、卵子の老化の真実という本を書いてですね。河合蘭さんの本から抜粋してきてですね。データを載せさせて頂いているのですけれども。

 この方のですね、データによりますと、昭和元年頃はですね。やはり35歳後半の方はですね、1000人あたりですね。昔の方はですね、大体170人ぐらい。産んでいたという事なのですけれどね。その方たちがですね、高度成長期を経てですね。現代はですね、晩婚化ということでですね。子供が欲しいという風に言われています、皆さん欲しいと頑張っているのですけれども。頑張ってもですね、30代後半の方はですね。1000人あたり、40人ぐらいしかですね。産まれていないということですね。

《 加 》    これはあれですか、ごめんなさい。これは初産では無いのですかね。何回か産んだ後のデータですよね。

《 出 》    何回かの後もあるし、初産もあるしということで。

《 加 》    そうなんですね。

《 出 》    その年度で、何人産んだかというね、所産も経産婦さんも全部入れてですね。そのデーターですね。

《 加 》    なんか初産が、30代後半は難しいらしいけれど。何回目かだと、そこまでの確率が下がらないという話を、少し聞いたことがあったと思うのですけれども、はい。

《 出 》    はい、昔はそうだったんですけれども。今はですね、多くの方がですね。あの初産がですね、30代や40代でですね。30代前半でお産してですね、30後半になってきてですね。2人目、3人目が欲しいという方でもですね。なんか、妊娠がしづらいという傾向が出てきているのですね。

 特に、40代になって前半とかですね。後半はですね、堅調でして。昭和元年頃ですね、40代前半の方はですね。1000人当たり、70人ちょっと産んでいたのですけれども。最近ではですね、10人あるかないかかな。2010年のデータですけれどもね。

 40代後半になりますとですね、昭和元年の頃は、大体あの1000人あたり10人。大体1パーセントの方が、40代公判で産めていたのですけれども。今はですね、2、3000人に1人というですね、割合で。非常にですね、高齢で妊娠したいという方がですね、体外受精を何回も受けるのですけれども。全然妊娠がおぼつかないというのがですね。

《 加 》    これは、体外受精無しで、このデータですものね。こっちの1925年とかはもちろん。そう考えると、全然違いがありますよね。

《 出 》    そうですね。だからこの、妊孕性の低下というのがですね。非常にこう、問題になっていましてですね。これは、ヨーロッパの不妊学会のデータと、日本の産婦人学会にですね。2010年のその、妊娠率の比較なんですけれども。そうですね、日本の方はですね。2007、2008年頃からですね。凍結胚移植がですね、メインの治療法になってきているので。

 少しデータはですね、何というのですか。新鮮胚移植の場合ですね、どうしても下がる傾向はあるんですけれども。それにしてもですね、体外受精のですね。採卵周期辺りの、妊娠率がですね。ヨーロッパ不妊学会は、29パーセントに対して、日本の方は、10パーセントと。多くがですね、凍結胚移植の方に行ったとしてもですね。三分の一はですね、少しそれは非常にね、低いという傾向がありますね。

 あと、顕微授精なども、28.8パーセントに対して、日本はですね。新鮮胚移植は、8.1パーセントと。あの非常にですね、三分の一以下になってしまっているということです ね。その原因としましては、最近はですね、新鮮胚移植をしないクリニックがですね。体外受精をやっているクリニックでは、多くなっていまして。それで、悪い卵。凍結に耐えられないようなやつですね、元気がない卵をね。新鮮胚移植に回すという傾向がありますので。それで、少し低くなっているんだという風な話なんですけれどもね。でもですね、少し低すぎるのではないかなと思いますね。

《 加 》    こちらは、日本の方が高いといえば高いんですね。

《 出 》    高いんですね。凍結胚移植は、これはですね。ヨーロッパ不妊学会が、20.3パーセントに対して、日本は33.7パーセントですね。でも、良い卵ばかりを戻してですね、33.7パーセントなんですよ。よりすぐりのね、これは大丈夫だという卵をですね、戻して。10パーセント増し。うまくいったですよ、普通はこれ2倍ぐらいになってもおかしくないかなと思うんですけれども。それが、ならないのですよ。

 これはですね、多くの先生達は、歳をとればとるほどですね。妊孕性が下がってくると。これはだからまた、年寄りがですね。不妊治療にどんどん入っていっているので、日本はですね。妊娠率が悪いんだという風な話なんですけれどもね。

《 加 》    良く本に、そういうことが書いてありますよね。ベストセラーの本に。

《 出 》    でもですね、どうもそれはね、私は違うと思うのですね。で、どうしてかというとですね、これを見てもらうと、アメリカはですね。新鮮胚移植ですねこれは。新鮮胚移植は、採卵して2個、3個ぐらいで戻してですね。その時の妊娠率はですね、50パーセント近いんですよね。で、日本はですね、それに対してですね。。新鮮胚移植で比べますと、。新鮮胚移植はですね。10パーセントを切ってしまうぐらいの、妊娠率なものですから。それでは話にならないので。凍結胚移植も含めたですね、データでお示ししてありますね。

 凍結新鮮胚移植と凍結胚移植というのはですね、例えば、卵が10個取れてですね。良い卵が、5、6個取れてですね。それを、凍結してですね。その時の、その妊娠率なんですけれども。それに対してですね、日本はですね。凍結胚移植って、1回、2回、3回、4回、5回とですね。やれる可能性はあるんですね。

 それのトータルの値がですね、各年代においてですね。30代半ばぐらいまでですね。みんなですね、大体20パーセントの、この妊娠率の差が出てきてしまっているということがですね。少しおかしいのではないのかなと思うのですね。こっちはたった一回ですよ。2個から3個ね。

 日本はですね、新鮮胚移植プラス凍結胚移植何は回でもオッケーというね。そういう風な、条件のもとにですね、出したデータでですね。20代から30代半ばまでですね。日本は、30パーセントをですね、やっとこういたるぐらいのですね。妊孕性しか持っていないということなんですよね。普通は、何回でも戻しても良いのですから、もっとですね。妊娠率がですね、良いはずなんですね。でもそれがですね、なっていないということなんです。
《 加 》    極端に違いますよね。

《 出 》    だから、お年寄りが多いからとかいうのではなく、若い人でも妊孕性が無くなっていますよということなんですね、これはね。

《 加 》    それって、他の外国人に比べて、日本人だけ極端に少ないということですか。

《 出 》    そうです。

《 加 》    えぇ、日本人だけなんですか。

《 出 》    主に、日本人ですね。今のデータ、私が持っているデータでは、日本人のその不妊治療をやっていますので。それで見ていくとですね、どうしてもね、日本人の不妊治療というのはですね。妊娠率が悪いということですね。これが、年齢がね、年寄りが多いから妊娠率が悪いのだというのは、嘘だということを証明してくれるデータですね。

 どうしてそういうことになったのかということを、私は考えてみるんですけれども。例えばですね、うちは患者さんが来たらですね、必ず採血をさせてもらって。普通は産婦人科というのはですね、 特に不妊症のクリニックは。ホルモンの検査とエコーと、また卵巣年齢のね、アンチメラリアホルモンみたいなね。そんなものしか測れなくてですね、不妊治療をするのですよ。

 うちではですね、先生と同じようにですね。貧血を見たり、生化学のデータを見てですね。その方の全体的な様子をね、把握するのですけれども。そのデータがですね、非常に悪いんですね。例えば、どんな患者さんかと言うと、貧血が結構ありましてですね。また、カロリー不足でタンパク不足になっているという方がですね、大体うちのクリニックの、6割7割を占める者ですから。それで、こんなにですね。悪い人たちが、不妊症の患者さんだけがね、悪いのだろうと。私は思ってたのですね。

 でも、それでですね、たまたま厚生労働省の、ホームページにいってですね。国民健康栄養調査の、データをダウンロードしてみたところですね。なんとですね、昭和元年、平成元年からのデータで見てみますと、30代の女性のエネルギーの摂取量ですね。大体ですね、平成元年では2000キロカロリーぐらい取っていたのですけれども。最近はですね、1700キロカロリーを割るようなくらいの、栄養摂取量しかないんですね。

 終戦直後はですね。大体1900キロカロリーと少しでしたから、日本の今の女性はですね、終戦直後よりもエネルギー摂取量が悪くてですね。ひもじい思いをしているということが分かるんですね。

《 加 》    終戦直後より。

《 出 》    ひもじいのです、本当に。通常ですね、私たちは、普通の身体レベルが低い、家で少しゴロゴロとしていてですね。起きてるという風な時に、1700キロカロリー。寝ているだけでもやはり、女性が1700キロカロリーは普通ですけれども。少しゴロゴロして、家でテレビを見てですね。軽く主婦をされている方が、1700キロカロリー。

 普通は、OL の方でですね。仕事をされている方はですね、厚労省の推奨によると、大体2000キロカロリーが必要になるんですけれども。今の、30代や20代の方はですね。皆さん、1700キロカロリーぐらいを下回るような、カロリーしか摂っていないんですね。必要量はというと、国の方ではですね、推奨レベルは2000キロカロリーで。

 この必要量というのはですね、その半分の方がですね。それを摂るとですね、栄養状態は、半分の方は大丈夫。半分の方は、それが少なすぎてですね。栄養障害で、何らかの例えば、デメリットを発症してしまいますよというね。そういう量ですね。充分量では無いのですよ。その必要量も下回っているんもが、今の現代の若い女性の現場だということなんですよね。

 前はですね、3人ぐらいしかいなかったんですけれども。今はですね、6人。2倍になっているのですね。

相武台脳神経外科
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