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映画プロデューサー 村岡克彦の生き方  第5回

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《 加 》    小林一茶とか、なんかやはり孤独な状況があるから、ああいう俳句が書けていて。後世の人が楽しむというか。そこまで、孤独じゃなければ、ああいう俳句が書けなかったかもしれないですよね。

《 村 》    そうなんですよね。だから、なんかそこら辺というのにね、自分をね。追い込んだ方が良いのかなと思うこともあって。なんか幸せの中で何か、何かを作るものとはまた違う気がしていて。出来るだけその、極限の状態に自分を追い込んだところから、滲み出るものが。濃密な濃いエキスが、なんかね。それが多分、ものすごく映画の中に生きてくるのかなと思いながら、みたいな感じでね。

《 加 》    極限の状態に自分を追い込むというのは、結局は、何が出てくるのですかね。極限というのは。

《 村 》    何が出てくるのですかね。何かは、わからないですけれどもね。

《 加 》    何か多分、自分が一番こう執着しているというか、こう手放したくないものを、極限の状態の時ってこう手放せるから。こう直感の作品が書けるのかなと。出来る様な気はしますよね。

《 村 》    そうですね。

《 加 》    分からないんですけれども。

《 村 》    もう大体、余裕で作るということがないですよね。本当にもうギリギリで。何かに追い込まれていて。

《 加 》    でも、方向性は多分、今お話ししている中で、少し似ているのかなというのは感じているのですけれども。方向性は、なるべくこう、健康になって健康になって良い状態で、自分の手放せるものを手放して。良い状態になっていこうという、モチベーションでいるのですけれども。

 結局、僕自身も、健康な状態になりたいと言いつつ、やはり自分を追い込んでいるところはある程度はあるので。小林一茶って、やはり死んだ時に、土間で一人で空き家で死んだみたいなんですけれども。いや、僕は死ぬ時は、色々な人に囲まれて死にたいのですけれどね。僕の理想としてはですけれども。

《 村 》   僕は多分その、山頭火みたいにどこかにさすらいの旅にでて。旅先で何か、人知れずに死んだらしいよという話が、ネット上で流れてくるみたいな。なんか、それぐらいでちょうど良いなと思っています。別に、みんなに囲まれて死にたいぞ。死にあげてもらいたいとは、思わないですけれども。

《 加 》    なんかこう気持ちが、安らかな地が良いなと。僕自身は、静岡で生まれたのですよ。三島というところで。育ったのが、四国の香川県で育っていて。そして、大学は広島で。東京で5年間、働いて。仙台、青森とこう、転々としているのですけれども。

 この前、たまたま生まれたところの、静岡の三島に行った時に。なんかすごく落ち着くような雰囲気があって。こういうところで、死にたいなと思う流れがちょっとありましたね。

《 村 》   なんか、そこまで行く為に、とりあえずもうやりきることをやりきって。今、自分が持っている縁とか運とかを、もう綺麗に使い切って。もう貸し借りなしにして。後は、旅先で人知れず死ぬというところが良いなと思います。

《 加 》    本当は、そういった今の縁とか運とかというのを、手放したいなと思っているのではないのですかね。どうしてもやはり、重荷になっているのですかね。

《 村 》   それを、ただ手放すだけではなく活かしてね。作品にして、これが僕の全てですといって。後はもう、これがもう僕の遺作ですと。ありがとうございましたといってね。

《 加 》    縁とかというのは別に、変えそうと思わなくても良いのではないでしょうかね。

《 村 》   そういったことに縛られているというのも、確かにあるのですけれども。なかなか期待されるということもね、なかなか疲れることがあるのですよね。

《 加 》    今はもう、期待されすぎてしまっているということが。

《 村 》   うん。期待されるとね。昨日、 Facebook に書いたのですけれども。勝手に期待する人は、勝手にキレるという様なね。 そうなんですよねと。

《 加 》    期待すというか、別に期待するというのは、期待している人物というのはもう村岡さんではないですよね。

《 村 》   そうなんですよね。良く怒られますよ、なんか。良く怒られます。

《 加 》    え、どなたにですか。

《 村 》   色々な人に怒られますね。

《 加 》    怒られますね。

《 村 》   怒られますね。僕に期待をしている方に怒られますね。

《 加 》    期待をしている。

《 村 》   村岡さんは、そんなことは言ってはいけないとか。村岡さんは、そういう人ではないとか。村岡さんは、だめだそんなことではみたいな感じで。勝手にキレられますね。いや、こういう人なんですよ。元々はと。こういう人なんですけれどもね。そこまで、なんかハードルを上げて頂いてもなんか。そういった架空のね、ここにハードルがあるのですけれども。

《 加 》     インディペンデントで、本来の魂の叫びを作品にしていくというのは。どこかやはり何か、大きいものと繋がりたいというところは、僕はあるんですけれども。村岡さんはないのですか。

《 村 》   ないですね。

《 加 》     ないのですか。

《 村 》   ないんですよね。大きい映画会社とか、大きいところとか。色々なところと一緒に仕事するというのは、おそらく相当また面倒くさいことがいっぱいあるんで。

《 加 》     それはもう、あるなとは思うのですけれども。あ、良いなという感じはないですか。楽になるのではないのかなという感じは。

《 村 》      楽では無いと思うのですよ。多分ね、縛りが大きくなるだけで。そういったところに飲み込まれた時点で、多分、僕がやりたいことは何もできなくなるというのがあって。僕ね前の時にも、その大手と何か組んでという風になったときにも、全く僕の意見が通らなくなったこととかがあって。これは AKB じゃないとダメだとか。これは EXILE を使ってとか。いやいやみたいな。色々なことでなんか、しがらみが面倒くさくて。その会議が嫌いで、そのばーっとしている。そういった方々との会議があるのですよね。なんかもう、それぞれの会社の代表が来ている。そこを仕切るのが苦手で。

《 加 》       ミーティングがあるのですね。

《 村 》      みんなそれぞれの思惑がこうわっとなっていて。主演はこんなのじゃないとだめだ。監督はこんなんじゃないとだめだとか。みんな、売れるためじゃないですけれども。いや、それは僕の作りたいものとは違うのですけれどもと言われても、もう通らなくなってしまうという。だから、そうならない為に、今僕は、インディペンデントですと。

《 加 》       凄いなぁ。それって学生時代の時から、そういう感じだったのですか。

《 村 》      そうですね、あの何でもそうです。僕は音楽の世界でもそれを経験したので。自分が見つけて、自分が育ててきたアーティストのはずなのに。大手のレコード会社とか、プロダクションの会議に行くと、全くもう意見が通らないというか。君の考えていることは、もう良いんだよと。僕たちが売れるために、考えているのですよね。もうそれも嫌になって。映画でも、同じ話なんですけれどもね。

《 加 》       そうですか。いや、本当に手作りで、作られている映画が良いですよね。

《 村 》      そうですね。そして、手作りで作っても、大手の映画には勝つ自信がありますから。加藤先生に、ナチの神社に行きませんかと言われて、僕の中に全く無いのですよね。なんかそういう、神社に行くとか旅に行くとかいう選択肢が無くて。ものすごくびっくりしていて。行って良いのですかという風に。3日ぐらい、ずっと回って。すごく貴重な時間で、もう全く仕事から離れていたのは、多分、あの3日ぐらいですね。

《 加 》       そうなんですか。

《 村 》      それ以外は、もう毎日、仕事のことばっかり考えていて。こういった時間もあるんだと気付かされましたね。

《 加 》       あぁ。それって必要ですよね。

《 村 》      だって、それ以外はもう、夜中でも電話がかかってきて。ああでもない、あそこはこうだこうだとかで。日曜日でも、電話がかかってきて。月曜日だす、契約書の書類がああだこうだとかいって。

《 加 》       なんかその、日常に追われていると。自分がどうしたいのかというのが、見えなくなってしまうじゃないですか。だから、僕はやはりその、別に経営が楽とかそういうわけではないですけれども。必ず月に1回は、4連休を取るようにして。休みは取るようにするというのと。やはり、自分だけの時間という、仕事から離れる時間は、独立してから取るようにはしたのですよね。

 1日の中でも、少し朝の診察前には座禅をして、静かなところで、自分だけの時間を作るという。ほんと言うと、20分は取りたいのですけれども。少しで10分ぐらいになってしまうのですけれども。それを取るようにしていて。昼休みにも、もう1回座禅をしてということで。自分の軸は通る様にしているのと。

 学生の時から、結構それこそ、期待に沿うように生きてきたというか。期待に沿うというか、期待をされていることが、自分の望みだと思っていたので。こうあるべきだというので、やはり勉強も頑張ってきましたし。手術が上手な脳外科医になろうと思って、頑張ってきたけれども。

 たけれども、それが本当の本来の自分じゃないなというのを、色々な出来事から、徐々に気づいてきていて。そして、もう本当に一人で独立した時に、本当の自分の意見を聞くようにしようということで。なるべく、いこじというわけではないですけれども。そういう付き合いを減らしたと言いますか。ほとんど、医者の先生と付き合っていないですし、付き合いを減らしていて。ほとんど必要がないというか。

 やはり自分の中で、色々な人との交友や友達とかもほとんどいないですし。人の付き合いを、どんどんどんどん減らしていますよね。逆にその方が、パフォーマンスが上がると思うような気がするんですよね。少し抜けていくというか。

《 村 》      そうですよね。いらない付き合いが減ればね。

《 加 》       月に2日くらいは、仕事をしない日というのを、無理やり作られたらいかがですか。なんかとても、おこがましいですけれども。

《 村 》      いや、してますよ。無理して、今はしていますね。

《 加 》       されているのですね。そうですよね。なんか、海に行ったりとかって言ってましたよね。

《 村 》      たまにその、電車に乗って。ローカル線に乗って、ずっとただ電車に乗っているだけとかね。行きますよ。お弁当など、シュウマイ弁当を買って、わざわざ大磯まで行って。シュウマイ弁当だけ食って帰ってくるとか。なんか、ローカル列車の旅みたいな感じですね。そんなことをしたり、今住んでいるところに近くの、トトロの森があるので。トトロの森に行って、牛乳とパンで、何かミニピクニックをしてみたり。

《 加 》       されているのですね。

《 村 》      それぐらいですね。

《 加 》       それを充実させるのが、僕の使命だというのを、このなんかお話しの中で、段々となんか見えてきましたね。今日は、お忙しいなか、遠いところをわざわざ来て頂いて、どうもありがとうございました。今後とも、よろしくお願いいたします。

《 村 》      よろしくお願いします。

相武台脳神経外科
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