相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は、平成27年の4月14日の火曜日です。先日から、人間の思考回路の癖というのを把握しておくと、色々な行動を起こす上で、落とし穴に入らなくて済みますよという話をさせて頂いてますけれども。今日も、思考回路の癖に関して、一つお話をさせて頂きたいなと思うのですけれども。
当院を開業させて頂いてから、4年目になりますけれども。最初の1年目にいらした患者さんが、最初は、症状の頭痛やめまいや耳鳴りなどでいらして、何か悪いものが無いかどうかということで、頭の検査をして、問題ないですよということで。だけれども、症状があるということは、身体の中で何か悪いことが起こっている。身体の中の、火災報知器ですから。それに対して向き合うことで、身体の能力がすごく上がっていきますよと。身体の状態が良くなっていますよと。
逆に放置しておくと、その分ちょっと悪くなっていきますよというお話をさせて頂いていますけれども。やはり、そういったお話というのは、なかなか受け入れられない部分がやはりあります。病気じゃなければ、なぜそんなことをしなければいけないの、という感じになってしまうのですが。1年経って2年経って、また結局同じ症状で、当院に来院される。
そして、僕からはまた同じお話をされると。やはり、1年前、2年前にも言われたことと、同じことを言っている。やはりもしかして、この人が言っていることは本当なのかなということで、やはりその1年経って来た時というのは、また違った気付きを得て帰って頂く方が、結構かなりいます。
その何回か2回目にきて、1年後に来た方は、やはり問題意識を持たれていて。実際に、身体の検査をして、問題がなかったとしても。身体と向き合いたいなという気持ちになってくる方が多いのですけれども。そういった意味で、やはり当院が長年継続していくというのは、もう一つ大きな意味があるなという風なことを、最近は感じています。
やはりその一回、お話しをさせて頂いて。やはりそれが通じなくても、実際のところは、それは無駄になっていない。1回、1年前に言ったことと、また同じ症状で来て。同じことを言ったということは、1年前にもし言わなくて、今回の診察をさせて頂くのと、1年前に言った後に、今回の診察をさせてい頂くのとでは、全然患者さんに対しての、僕が話していることの伝わり方というのは変わってきますから。やはり継続する強みというのを、感じています。
当院も良く相談させて頂いている、経営コンサルタントの遠藤聡先生という方から教わったことなのですが、人間の思考からの癖としては、時間的な近い、時間が近ければ近いほど、自分の努力した成果というのは、過大評価をしやすいですし。時間が遠く、先のことになればなるほど、自分が努力していることの成果というのは、過小評価しやすいものだということを良く言われます。
ちょっとした一日、5分や10分ほど意識をして力を抜くという運動が、1年経って2年経って、どれだけ大きい成果を示すのかというのは、人間は良くは見えないものなのです。けれども、繰り返し繰り返し言っていく中で、それがご理解頂けますし。
逆に、こんな例え話を患者さんにはしています。ずっと今まで習慣にしていることを、例えば皆さんが、良く習慣にしていることといえば、歯磨きとか口腔ケアというのがあるのですが。今日の夜から、歯磨きや口腔ケアを一切しないで、1年間経ったらどうなりますかという話をさせて頂くと、ちょっと口が臭くなったり虫歯になってしまったり、えらいことになるのではないかなというようなイメージが湧きます。
やはり、一回の口腔ケアや歯磨きというのは、たいした仕事ではないけれども。それが360日溜ってくると、ものすごい行った365日と、やらなかった365日後では、すごい差が出るなというのは、この例えでもイメージが付きます。
なのでなかなか、やはりその小さい意識をして力を抜く毎日にしましょうというのは、先のことの成果なので。ちょっとイメージがつきにくいですけれども。手を変えて品を変え、すごく大きなことですよというのをお伝えさせて頂きたいので、今日は、こういった思考回路に関してお話しをさせて頂きました。
当院が、50年をかけて。五十歳の患者さんであれば、50年をかけて歪みがでてきた自律神経に対して、どうするのか。今まで、何十年とかけてちょっと歪んできた身体の肉体に対して、どうするのかということに関しては、一発でぱっと手術かなにかで治すというよりも、手術というのは応急処理ですから。
緊急事態の時は、必要ですけども。それを根本的に治そうとすると、出来ることとしては、本当にコツとしては、ちょっとずつ毎日と続けていって、じわじわじわじわとそれを本質的に変えていくということが、一つのコツになります。
今日は、人間の思考回路の癖として、短期的な成果を過大評価しやすいけれども。長期的な成果は、過小評価をしやすくて伝わりにくい。だけれども、長期的な成果というのは、大変大きなものですよということをお話しさせて頂きました。今日は、以上です。
相武台脳神経外科
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