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抗がん剤が「的外れ」な理由を少しずつ紐解く10

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こんにちは、相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は平成29年3月17日の金曜日です。
抗がん剤が効きにくい理由というのを、少しずつお話しさせていただいてますけれども、一番の理由が人間の正常細胞と癌細胞というのが、なかなか薬を作る上で区別がつきにくいというところがあって、何とか区別をつけて違いに対して悪者のレッテルを貼ってやつけにいきたいというふうにするんですけれども、その前提として癌細胞というのは増殖が早いので、増殖が早い細胞をやつければ癌細胞の数も減るだろうという前提がありました。
正常細胞の中でも増殖が早い細胞はいくつかありまして、毛根だとか胃とか腸の粘膜というのは増殖早いので、そういったところから筆頭に抗がん剤をいけば副作用が出てくる。
もうひとつの問題点は、点滴、あるいは内服を投与して、点滴から投与したとしても薬の中の1パーセントぐらいしか癌細胞に届かないという現実もあって、抗がん剤投与して99パーセントは正常細胞に影響を与えてしまう。
だったら、100の薬を投与して1しかいかないんだったら、100倍投与すればいいじゃないかという話になるかもしれないですけれども、やっぱり抗がん剤というのは、細胞を殺していく作用があるので、正常細胞に少なからず影響を与えていって、毒づけの状態になっていくわけで、どんどん癌細胞もやられますけれども正常細胞もやられて、命の灯火がどんどん薄くなっていくという状態になってジリ貧になっていく。
苦しい戦いの中で、どっちが先に活動を弱めていくかということの追いかけっこみたいな状況を、イメージしていただいたらいいのかもしれません。致死量のボーダーラインとしては、抗がん剤いく際においては、骨髄が、造血細胞が影響を受けないレベルまでを血中濃度上げていくということが、ひとつのポイントになってくるんだと思うんですが、なかなか苦しい戦いであります。
その中でも、なんとか癌細胞が減っていって、ある程度体の免疫の中で制御できるような癌細胞の数まで減っていったとしても、完全にゼロにするというのは抗がん剤ではなかなか難しいので、じゃあ抗がん剤で延命というのは、どういうことかなということなんですけれども、例えば癌細胞を99パーセント殺す抗がん剤がもしあったとすると、100個の癌が1個に減るということは、桁数でいえば2桁減る、100個が1個になる。
これで、とりあえず免疫細胞はコントロールできるところまでなったというふうになるんだと思うんですが、それでも癌細胞はある程度じょじょに増えていきます。その中で、細胞というのは1個から2個、ひとつが2つ、2つが4つ増えていくんですが、1回の細胞分裂で倍々になっていきますので、1個の細胞が2個になる、その次の細胞分裂では4個になる、その次は8個になる、その次は16個、その次は32個、その次は64個、128個と。桁数が2つ、1個から100個に上がっていくには、細胞分裂が7回必要になってきます。
例えば癌細胞が2倍になるのをダブリングタイムというふうに言われるようなんですが、それが白血病のダブリングタイムというのが、通常2日から3日と言われています。例えばダブリングタイムを3日として、細胞分裂1回が3日で起こるということですから、桁数が2つ上がるために7回細胞分裂を起こすためには、21日かかるということです。
なので、免疫である程度制御できるような癌細胞が減った状態から、さらにまた桁数が2つ癌細胞が増えていくのに、大体一ヶ月弱時間的猶予ができるということです。
なので、抗がん剤が効いたからよかったと言って、また癌が再発するまでに何もしなければ、一ヶ月ぐらい猶予がありますよということです。
胃ガンとか大腸ガンに関しては、1回の細胞分裂の時間ダブリングタイムというのは、3ヶ月から半年というふうに言われています。今回の細胞分裂、1個から128個になるまでに7回必要ですから、例えば3ヶ月で7回となると21ヶ月になりますので、21ヶ月になると大体大腸ガンとか胃ガンであれば2年弱ぐらいは元気な時期、癌がないフリーな時期が抗がん剤によってもたらされると計算上はなります。
これがイメージとしては、抗がん剤を投与することによっての延命というふうな意味合いになってくるんだと思います。今日は以上です。

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