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不妊治療の真実:各国の先天奇形、不妊対策とは?出居 貞義先生 第3回

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《 加 》    先生、今日はどうぞ、よろしくお願い致します。

《 出 》    こちらこそ、よろしくお願いします。

 各国のデータなんですけれども、二分脊椎の発生率ですね。どういう風にこれを、予防をしているのかと言うとですね。この黄色いのが、北米のアメリカのデータなんですけれども。向こうはですね、大体1万人あたりですね、7人ぐらい産まれていたのですね。で、それを下げるようにということで、1日あたり800マイクロの葉酸を取らない、取りなさいと言っていたのですね。

 それでも、ゆっくりしか下がらないので、しょうがないからといって、小麦粉にですね。1500マイクロの葉酸を、添加させろという風なことでですね。そういう法律を作って、やってみたところですね。ガクンガクンと二分脊椎の発生率が、やっと劇的に下がってきて。大体1万人あたりですね、4人ぐらいの発生率になっているのですね。

《 加 》    他の国というのは、やはりこれは下げることに、凄く必死ですよね。

《 出 》    そうです。

《 加 》    やはり何というかそれは、別に二分脊椎の方がどうこうというわけではないですけれども。その患者さんがお一人産まれたことによって、医療支援というか。医療費が莫大にかかるから。

《 出 》    そうですね。

《 加 》    国家としての力が落ちてしまうということを、皆が分かっていて国の政策としてやっているわけですよね。

《 出 》    はい、そうなんです。

《 加 》    まずそこを、何かこう呑気にこう一つだけ上がっているという感じですかね。

《 出 》    日本はこの赤いラインなんですけれどもね。日本はですね、1970年ではね。1万人あたり2人くらいしか産まれなくて。非常にこの栄養バランスが良い国だという風に、評価されていたんですね。2000年にね、この400マイクロで良いというデータの発表があったので。それからですね、日本はですね。どんと上がっているのですね。

 例えばですね、各国の取り組みとして代表的なのはね。アメリカ。そのアメリカの成功を見てんですね、一番ひどかったのはメキシコですね。メキシコがですね、パン粉1キロ辺りですね、2500マイクロ入れろという法律を作って。それでね、劇的にこう下げていったのですね。

《 加 》    本当に国の財政に直結する話ですよねこれは。

《 出 》    そうなんです。フランスなんかはですね、高齢35歳以上の妊娠の場合はですね、前例出生前診断ですね。妊娠したらですね、国が公費でですね、染色体異常とか二分脊椎とかですよね、そういうのがね。特に染色体異常ですね。ダウン症なんかの赤ちゃんが出てくると、介護とかその学校などが大変になるということで。国策としてですね、無料で。無料というか、強制的にですね。受けるような義務を課してですね。そういう赤ちゃんが産まれないようにと言う形で政策をするのが、各国の方向なんですけれども。

《 加 》    何かこう産まれることを別に否定するわけではないですけれども。わざわざ増やすこともないというか。増えているわけですから、増えているということは、なんかこう社会としての責任もある程度感じる必要は、少しはあるのかなというのが。産まれてきてはだめなのかという人もいるかもしれないですけれども。

 それは少し全体として、日本全体として考えた時に。俺はそういう苦労をする必要がない人が、減ってくれば別に。それ以外の人も、日本の国力自体が落ちてしまうわけですから。幸せにも繋がるので、それは別にこう。出生前診断とかになると、少し色々な議論があると思うのですけれども。葉酸を入れれば、下がってくるという事実があるわけなんで。そこはもう少し、考えた方が良いのかなというところはありますね。

《 出 》    そうですね。国のおすすめというのはですね、400マイクロを摂っていれば大丈夫だということでですね。800マイクロは、多く摂っても800マイクロにしなさいと。1000マイクロ以上は摂ってはいけないという勧告があるのですね。でも、それはですね。アメリカのNIHのデータを持ってきてですね。そういうデータを、こういうデータがあるからという風なことでですね、そういった勧告を出すのですけれども。向こうはですね、バックグラウンドが違うんですよね。

 妊婦さんに、800マイクロ以上摂れとね。 プラス小麦粉にはですね、1キログラム辺り、1500マイクログラムの葉酸を入れてですね。それで尚且つ、プラス1000は越えないようにという風なことを言っているのですけれども。日本はですね、全くそういうバックグラウンドを無視してですね。各外国の論文にこう書いてあるからといって、1000マイクロ超えてはいけないといったね、いかにもですね。本当に無責任なことをデータとして載せるんですよね。

《 加 》    あまりそういうことで、危機感が少し少なすぎますよね。

《 出 》    日本の国民はね、良くしようという気概がね。私には感じられないのですよね本当に。他にですね、心臓の奇形ですこれね。心臓の奇形はですね、大体だいたい2000年ぐらいまではですね、大体1万人辺り2人ぐらいしかですね。心臓の大きな奇形はなかったのですけれども。その勧告が出てからですね、なんと3倍になっています。3倍ですね。消化管の奇形もですね、食道閉鎖とかですね。腹壁破裂とかですね、鎖骨など。こういうのはみんな2倍ぐらいになっていますね。

《 加 》    何か例えば、世界的にこう上がってきているのであれば良いのですけれど、一番さっきの日本だけ上がっているというのはどうしてもおかしいですよね。あきらかにさっきのグラフでは。

《 出 》    おかしいですよね。

《 加 》    それは僕は多分、レジデントの時から、あのグラフを見たことがあったのですけれど。研修医の時とか、全然何も変わっていないということですね。

《 出 》    日本の公衆衛生がですね、もう少しデータをしっかりと、大工の成績を集めてですね。それを発表していただければ。本来はこのデータはですね。この国連の先天異常監視機構というところがあるのですけれども。そこが、こんな各国のデータを発表しているのですけれどもね。でも、この大元のデータは、日本産婦人科学会のデータベースを毎年アップしていてですね。それを集計しているだけなんですよね。だから、本来は学会がですね。こういうこともあるんだよと。じゃあ、少し改めようねという風なことやっても良いと思うのですけれども。そういう勧告は、今までになされていないという現場みたいですね。

《 加 》    病気もなくて、そういう値なのですか。

《 出 》    そういう値です。

《 加 》    何も病気が無いのですか。

《 出 》    はい。

《 加 》    輸血レベルですね。

《 出 》    そうなのです。

相武台脳神経外科
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