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ここ5、6年で中高生の世界が劇的に変わった!? 原田塾 塾長 原田修平先生

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《 加 》    今日はよろしくお願いいたします。原田さんは、八王子の方で塾を開かれているのですけれども。元々、塾を学生時代からされたかったのですか?

《 原 》    元々は一切考えていなくて。最初は、大学一年生の時に、車が欲しくて。時給もそれなりにあるバイトを探していて。それで偶然、塾講師というアルバイトを見つけまして。それで、始めたのですよね。それで、大学四年生になって、研究室に入ってから。こう自分で研究を始めるわけですよ。当時は、プラズマの研究をしていたので。

《 加 》    おぉ。プラズマですか。

《 原 》    全然だから、全く関係ない畑にいて。教育なんて一切関係ない所にいたんですけれど。そこで研究をしていて、それと並行してアルバイトをしていっている中で、研究だったら俺じゃなくてもできるかなという思いがすごく強くて、当時は。なんかその時に、塾に子供たちがいっぱい入っていて。すごく必要としてもらっていたので、自分にとっての天職って、どっちなのかなというと。こっちなんだろうなと思って。そっちを選んだような感じですかね。

《 加 》    子供さんに必要とされていたのと。塾のその先生方にということですか。

《 原 》    そうですね。先生方と、あとは保護者の方ですかね。

《 加 》    保護者の方ですか。人気者だったのですね。

《 原 》    結構、物事をはっきりと言うタイプだったので。それが良かったのかもしれないですね。

《 加 》    教えられる経験というのは、バイトが初めてなのですかね。

《 原 》    なにか中高生の時に、友達に教えるとかいうのはありましたけれど。言ってみれば、それぐらい。別にこう、何か特別に教育学科とかではないので。

《 加 》    じゃ、手探りの中で、そこの塾講師をされていてということですね。

《 原 》    そうですね。

《 加 》    引き継がれたというのは、いつ頃なのですか。

《 原 》    それは、大学卒業して3年経ってから、2013年ですかね。

《 加 》    卒業されてから、そこに勤められてですか。

《 原 》    そうですね。そのまま続けていて。

《 加 》    それで、引継ぎという形で。

《 原 》    そうですね。

《 加 》    そもそも、そこの塾のコンセプトみたいなのはあるのですか。原田さんが入る前というか何か。普通の塾ですか。

《 原 》    そうですね。入る前も入ってからも、普通かと言うとそうでもないと言うか。何かこう、ザ塾という風に作ったものでは、元々全然なくて。何かこうおばちゃんが家で教え始めたら、子供たちが伸びて。噂を聞きつけて人が集まり。家では収まらなくなって、店舗を借りて始めたというのがスタートで。そして、本当にとにかく子供達の持っているものを、最大限まで引き伸ばしてあげようというところが、一つはありますね。

《 加 》    そのおばちゃんの方が創始者なのですか。創始者というか、前任者の方で。

《 原 》    そうですね。

《 加 》    その方は、凄く教え方が上手だったのですか。

《 原 》    自分もその教え子ではあったんですけれど、すごく厳しい方ではありましたね。

《 加 》    厳しいのですか。だけれども、ついていけたのですね。

《 原 》    そうですね。そして他にも色々な、凄く個性のある先生が多かったので。通っていて楽しかったかなというのは思いますね。

《 加 》    その時にはもう、そのおばちゃん先生だけでは無くて、色々な先生方がいらっしゃって。

《 原 》    そうですね。

《 加 》    そっかぁ。塾ってやはり、凄く先生の個性がでると思うのですけれども。

《 原 》    そうですね。うちの場合は特に、最近は個別指導が凄く流行っているので。個性的な塾って減ってきているのですけれども。うちは自分の名前を付けてしまっているぐらいなので。だいぶ個性が出ている塾かなとは思いますね。

《 加 》    個別指導っていうのは、その家庭教師みたいなやつですか。

《 原 》    一対一とか、一対二とか。

《 加 》    塾になると、そんなに個性的な塾というのは、だいぶ減ってきているのですか。

《 原 》    減ってきていますね。何か名物先生みたいな先生というのが、結構減ってきているような気がしますね。

《 加 》    それで、その個性を出しながらということで。

《 原 》    そうですね。せっかく自分で、何だろう。しがらみが無いというか、縛られずに全部出来るので。これも、大学の頃に思ったことではあるのですけれども。自分が売りたいものを売りたいので。これがいいよと言って、勧められるものだけを売っていきたい。という様な感じでやっていますね。

《 加 》    何かその、引き継がれてから、結構もうよりどころが無いじゃないですか。どこの方向性にいっても良いわけなのですけれども。何かその中でこう、これを大切にしたいなというのは、あるのですか。原田さんの中で。

《 原 》    これを大切にしたい。やはりその子供たちって、自分がこう見ている世界がすごく小さくて。今の能力で全てを判断するので。結局、その天井を壊してあげる大人がいないと、超えていけないんですよね。元々、持っているものよりもすごく高く、天井を持っている子は良いのですけれども。今は、本当にいないので。すごくマイナス思考というか。

《 加 》    夢がある子はいないのですか。

《 原 》    そうですね。

《 加 》    そうなんですか。

《 原 》    夢がある子がいないとまでは言わないですけれど。中学生になるとやはり、自分は出来ないと思っている子がすごく増えてしまっていて。だから、尚更勉強も楽しくないし、やらないし。だから、またできないし。その悪循環が多いので。1回こう誰かを信じて付いていって、自分の天井を越えられれば。自分は出来るんだってこう、一歩一歩上がっていけるので。そういう導きが出来れば良いなという。

《 加 》    その成功体験があれば。

《 原 》    そうですね。勉強だけではないと思っているので。それを、勉強で伝えていければなというところではありますね。

《 加 》    今は何名くらいいらっしゃるのですか。

《 原 》    60名くらいですね。

《 加 》    先生方は何名くらいですか。

《 原 》    私含めて、今は3名です。

《 加 》    大変ですね。60名、色々な生徒さんが。小学校から高校生までですか。

《 原 》    小学校は、小学4年生からいる子は中三ですね。

《 加 》    中学校3年生まで。

《 原 》    うちの売りが、今の塾って高校が全部あるのですよ。ほとんどの塾が。それで、当たり前の話と言えば、中学で終わるよりはお客さんが高校まで続いた方が良いので。

《 加 》    安定できますよね。

《 原 》    ただ、自分の経験からしても、高校ってもっと自分の好きなことに時間を使ってほしい。別に、それが勉強だったらそれで良いし。でも、違うものがあれば、そっちにもっと全力で行けた方が良いのかなと思っていて。その基盤を、中学で作る。

 多少、何か自分が打ち込むものがあっても押さえる。勉強の押さえるべきところを押さえておける。家庭で時間をコントロールして、学習習慣をつけてから卒業させるというのが、うちのコンセプトなので。高校では、基本的には少なくとも1、2年間はずっと塾に行かなくても、学校はついていけるよねという状態で、送りだすというのが一つの指針ではあります。

《 加 》    その成功体験があると、嬉しいですよね。自分はこんなもんだと思ったら、全然これぐらいいけるんだという。壁を乗り越えられると良いですね。

《 原 》    なんかそういう経験を、何だろうな。一生こう持てる自信は一個でも、つけさせてあげられたら良いなと思っています。あの時は、ああやって頑張ったから自分は、何て言うんだろうな。だめではないじゃないけれど。こうすればできるんだというのが、勉強だけではなくても、生きてくれば良いなというのは凄くありますね。思っています。

《 加 》    それは結構厳しくですか。

《 原 》    5、6年前までは、だいぶ厳しかったと思います。

《 加 》    厳しかったのですね。

《 原 》    はい。子供達もすごく、最近は変化してきていて。家庭では怒られ慣れてるのですけれど、外の大人にはガツンと怒られることに慣れてないというか。結構、小学校の先生とかも怒れなくなってきている時代なので。

《 加 》    変な大人の人たちが、クレームを言ってきますよね、怒ると。

《 原 》    なので、子供達にそういう耐性と言うのですかね。耐性がついていないので、ガツンと言うともう心を閉ざしてしまうので。今は、寄り添って寄り添って、こう段々軌道修正をしてあげて。自分のことを信じてくれた段階で、諭していくといった感じですね。お前はこうだったよねといった感じで。そういった方向にシフトしているので。ほぼ怒るということは今は、ゼロと言ってもいいぐらい、怒らないですね。

《 加 》    凄いですね。原田さんって柔軟なんですね。時代に合わせて。
《 原 》    なんかこう、柔軟になれたかなといった感じがそうですね。

《 加 》    色々と試行錯誤していく中で。

《 原 》    俺についてこいタイプだったので。先生として。それがやはり子ども達を見ていて、それではダメなんだという部分の変化を感じ取って。目的は自分に付いてこさせることでは、別に無いじゃないですか。なので、今の時代。今の子たちの最良の方法に合わせていくというのがベストだなという。

《 加 》    お子さん方は、基本的には口コミで入られますか。地元なので、知り合いからとかですか。

《 原 》    それが多いですね。

《 加 》    何かその、原田先生のところにお願いしますというお母さんが来て。いや、ちょっとこれは自分のキャパシティーを越えているなという方はいるのですか。お客さんで。

《 原 》    お子さんがということですか。

《 加 》    はい。

《 原 》    でも、意外とこうなんだろうな。大人が決めつけなければ、ある程度はやはり何とかなるお子さんが多い。例えばもう、受験の2ヵ月前に来て、何とかしてくれと言われても、それはちょっとって言う感じではあるのですけれども。きちんとある程度の期間があれば、実際には見てみないと分からないというのが現状ですかね。

《 加 》    一回会っただけでは、そもそもが分からないというか。

《 原 》    来られた時に、例えばテストの結果とか、偏差値とかを持ってきても。それって、勉強をした結果なのか。そうではないのかって、結構個人差が激しいので。数字はすごく大変な状態だったけれど、いざ見てみたら全然、そんなことはなかったとか。その逆もあるので。

《 加 》    そうですか。そのなんか、色々と試行錯誤をされてこられたということですけれど。最初は大学生で、バイトをされていた時と今とでは、子供さんの雰囲気っていうのは違うのですか。

《 原 》    だいぶ違いますね。やはりここ5、6年ですかね。

《 加 》    5、6年でですか。

《 原 》    スマホがでてきたくらいから、少し雰囲気は変わってきているなという気は。

《 加 》    感覚としては。

《 原 》    かなりありますね。

《 加 》    かなり。どういう風に変わったのですか。

《 原 》    何かやはりその、5、6年前の丁度転換期くらいの頃に、何かこう今までの感覚というのがあったんですよ。このぐらいの子って、こうしてあげれば、こう伸びていってこう伸びていくと。このくらいのランクまでは行けるし、すごく頑張ればここまで行けるよねとかという感覚。それが、ワンランクくらい下がってきた時期があって。

 それがちょうど、子供たちを持ち始めた時期と重なる。なので、確実にそれだけとは言えないんですけれど。そこで少しあれっと思い始めて。ここ最近は、結構テスト前とか受験期が近づくと、携帯を使えないようにしてるんですよ。少なくとも週に5日や6日は、例えば家に預けるとか。多くは預かるんですけれども。塾に預けてもらって、勉強に集中するという風にして。やはりそういう風にしていくと、伸びていくというのもあって。

《 加 》    あきらかに、やはり現場でいると、スマホは悪いということですよね。

《 原 》    やはり感じますよね。データ的にも、自分のデータではないのですけれど。研究結果だと、2時間スマホを使っている子って、勉強時間がある程度あっても、あんまり伸びないよという。やはり2時間以上はもう、単純に勉強時間が削られるだけじゃなくて。勉強したとしても、伸びにくくなるというデータもでていて、そういうのもありますし。自分の肌感としても、中学3年間をガラケーで終わる子や持っていない子って。やはり学力上位に入るケースがすごく多い、というのは感じますね。

《 加 》    今、持っていない子とかっているのですか。

《 原 》    あの本当に学年で、指を折る程度は。アイパットだけとか。あとはガラケーで、LINEはお母さんのとかということはありますけれど。もう小学校6年生の段階で、学年にもよるのですけれども、持っていないのは本当に数人。昔ってこう、私の頃って、中学を卒業するとみんなが持っているみたいな感じだったのですけれど。今、それが小学校から中学校に変わっているのかなと。小学校を卒業するタイミングで買ってあげるといった家庭が多いのかなという気はしますね。

《 加 》    何も考えずに新しいテクノロジーが出てきたから。少し全部それを開けてしまっているというところはありますよね。クリニックでいうと、怖いなと感じるのは、やはり頭痛で悩んでいる子どもさんとかがすごく多いので。それで、学校に行けなくて引きこもりになっていくというか。少しそこのリスクって、お父さんやお母さんはどういう風に感じられているのかなというのはありますけれどね。

《 原 》    そうですよね。なんかもう、テレビとかが出てきた頃もそうだったのかなと、自分はいなかったので分からなかったのですけれど。新しいものが入って普及してきて、周りが7割とか持っていると、それがもう普通になる。自分の頃が例え無くても、子どものクラスを見て7割持っていたら、もう持たせるのが普通。それは、異常なことではないし、危険はないよということが認識になってしまうのかなという気はしますね。

《 加 》    もう本当にその診察をしたら、小学生や中学生は、背中がバリバリに硬くなっていて。マッサージ機に乗ったら気持ちいいとかというし。やはりかなり危機感を感じますけれど。逆を言えば、僕は親では無いので、あれですけれど。そこのリスクを知って、ある程度その距離感を見て、きちんとそれだけでも普通に育てることできたら、普通にすごく能力が伸びるのになというのはありますけれど。

《 原 》    ツールとして使えれば最高ですよね。

《 加 》    ただ、やはり都会に住んでいく中で、その中学生とか周りの自分の友達がみんな持っていて。自分だけが持っていない状況って。どういう状況なのかなとか。それがやはり、性格を曲げてしまうリスクというか。じゃ、そうなったら自分が子どもを育てる時って、ちょっとそういったスマホとかLINEとかをしないような、ちょっと田舎で子どもを育てた方が良いのかなとか。

《 原 》    そこに、私達第三者が生きてくるのですよね。もうスマホを持ってから、中学校に入ってきてコントロールって、もう子供と私が通わないと無理なんですよ。逆にもっと小さい時、小学校のうちから入ってきて、まだスマホを持っていないよという時にいって頂ければ、お子さんの状況を見て、この子は与えても平気ですよという話もできますし。

 あとは、この子はこうなると思うから、今のうちから、スマホを持ったらどうなるか。周りの子は持っているけれど、うちはこうだよと言っとくとか。スマホを持ったらこうなってしまうけれど、本当に欲しいのかとか。まぁ、洗脳ですよね。

 ただ、そういったアドバイスが出来る。ご家庭でこうしていった方が良いですよとか。皆はスマホを持っているけれど、塾としてはこう感じているので。こういう風にしていった方が良いとか。持つ時に、必ずルールを作った方が良いですよとか。その子に応じてやはりアドバイスが出来るのが、やはり第三者なのかなという気がしますね。

《 加 》    そもそも、第三者と言っても、塾とかでいうとある程度メジャーですけれど。小さい個人塾とか、一対一の人が言っても信じられないところとかがあったりとか。もう、学校レベルでそういう話が出れば良いのではないかなと思いますけれども。それもなかなか言えないですよね。

《 原 》    そうですね。例えば、学級が30人いる中で、その30人一人ひとりにきちんと目を配れている学校の先生って、なかなか少ないのかなと思いますね。

《 加 》    大阪の方って、スマホを持ってはだめという学校がありますよね。

《 原 》    ありますね。

《 加 》    そうしたら、今度は日本では、少し災害が怖いから。スマホを持たせるようにしてくれと親からクレームがきたりとか。スマホじゃなくても安心携帯みたいな。そういうツールがあるから。そういうのでも良いですし。お酒と一緒で、15歳以下は持たないみたいな。そういうのもあっても良いかも。

《 原 》    なかなかたぶん、最終的には自己責任なのかなと思います。結構、お母さんお父さんが共働きだと、連絡がこまめに取れないという家庭もあるので。そうしたら、必須になってきますし。最終的には、家庭できちんと考える。本人もきちんと考えて。持たないのか、持つなら持ち方をどうするのか。

《 加 》    難しい問題ですね。じゃあ、本当にちょっと考えないといけない。逆を言えば、考えればすごく伸びる時代ですよね。身体が普通に成長すれば、普通に元気であれば成績が上がる感覚がやはり、教えられてあるのでしたら。僕も診察室でそういう感じを受けるので。だから、意識する人としない人で、かなり二極化しますよね。

《 原 》    逆にこう、スマホを一度持ってしまったら、その子が終わるわけはないので。気づいて我慢を始めて、そこからまたやっていけば。別にそれは、一回持ったら何かがそれてしまうわけではないので。

《 加 》    もう本当にゲーム、ゲームで。依存してしまっているという人を、どうやってはずしていくのかということが。

《 原 》    難しいんですよね。

《 加 》    結構、大変ですよね。何か少し学校で嫌なことがあると、ゲームの世界に入ってしまって。家にずっといるとか。そこらへんの事を少しずつ、発信できたらと思いますけれども。でも、すごいですね。試験期間中だけ、全部スマホを取り上げて。

《 原 》    うち結構、本人の意思を大切にするので。基本的には、半強制なところはありますけれど。強制で全員とかはしないのですけれど。大体こう本人と話したり、面談をしたり通してなんですけれど。どうするって、前回はこんな感じだったよねって。今回は預けた方が良いのではないのかと。うん、預ける、みたいな。そんなケースが多いですね。

 だから、そういうことが言えるのが一つの強みではあるかなと思いますね。

《 加 》    凄いですね。

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