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がん患者さんの病理解剖で動脈硬化が少なかった理由とは?渡邉昌先生 ライフワーク第二回

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《 加 》      先生のそのライフワークというのは、それを最後まで続けられて、充実した形でずっと行かれたいということですよね。

《 渡 》      えっとね、僕が国立栄養研究所にいた時にね。食養生のグループを知りましたでしょう。そのついでにね。マクロビオティックの人たちとか。いわゆる、統合医療をやっている鍼灸とか漢方の医師とかがね。色々な人のグループが出来たのですよ。それでね、当時、日本ではね。総合医療的なものが、大事だということが言われていて。それで、各大学に総合医療のね。口座を作ったのですよ。

《 加 》      約何年前くらいにですか。

《 渡 》      えっとね、もう20年ぐらい前じゃないですか。

《 加 》      ちょうど僕が、大学にいた頃ですね。

《 渡 》      それで、ところがね。そういった所に、細菌学の助教授の人とかなんか、ポストがないような人達でしたもんだからね。結局、数年でね。全部潰れてしまいました。それで、唯一残っているのがね。京大がしばらく残っていたのですがね。福原先生。その人も結局、店を畳んで正論化の方に移りましたのでしょう。

 日本はね、統合医療ってイメージだけが先行していても、統合医療を教える人とかね。統合医療を見れる人なんて、ほとんどいないのですよ。現実としては。それでね、統合医療の指導者を育てないと、ダメでは無いかということで、有志の人に集まってもらって、統合医療大学院大学を作ろうと思っていてね。

 それで、文科省に2回申請したのですけれどもね。結局、色々な理由で認可されなかったのですね。だから、大学院大学を作るのが、結構大変なんだと。やはり、塾の理念の問題ではなくてね。日本では、お金の問題だということが良くわかりました。

《 加 》      ビジネスモデルがもう、保険診療のビジネスモデルが、西洋医学だけになってしまっていますもんね。統合医療というか、西洋医学以外のところの、保険診療というのがほとんどないですものね。

《 渡 》      そうなのですよ。やっとかろうじて、漢方薬ツムラの頓服がありますけれども。

《 加 》      なんか、あれは奇跡的に流行っていますけれども。

《 渡 》      あれはでも、薬になってしまっていますものね。漢方の精神で出してる薬ではないですから。それでね、色々とあってわかっていたのですが、歴史的に見るとね。明治時代に、西洋医学。特にドイツ医学をもって、医学と成すと決まりましたでしょう。それで、漢方とか他の鍼灸とかね。導引とかみんな、非医学になる。民間療法になってしまったわけですよ。

 それで、その後にね。佐伯ただす先生が、栄養学というのを打ち立てた。国立栄養研究所を作りましたでしょう。だけれども、医学の方から見るとですね。その食べ物をやっているということは、腐女子のやっていることですね。そんなのは、学問とは言わないと言って、拒否してしまったのですよ。それが未だにずっと続いていてね。だから、栄養学の研究をやる人はね。大学でいうと、家政学部なんかをですね。やっていたのですよ。教えられてしまったのですよね。

 ですから、美味しい料理をどうやって作るのか、なんていう研究ばっかりやっていてね。それでむしろ、食べ物の科学とかそういうのは、農学部の農芸化学の人らがね。むしろフラボノイドは使えるとか。色々な研究をやっていましたよね。その歪な状態がね。未だに続いていて。だから、お医者さんは栄養学を知らないと。それから、管理栄養士はね、医学を知らないと。患者さんはどの道、美味しいものしか食べたくないので。食事療法と言ってもね。共通のプラットフォームがないのですよ。

 それでね。栄研を辞める時に、胃と食という雑誌を出し始めたのですけれどもね。それは、患者さんも栄養士さんも、お医者さんもね。共通のプラットフォームで、栄養とか食事療法の問題を、考えてほしいという趣旨で発行したのですが。それで、毎本赤字出版なのですけれどもね。それでも、10年、11年と素人が初めてね。続いているのは奇跡だなと言われていますが。そこそこね。ファンの人も多くて。3年先の栄養学というのをね。共謀して編集しているのですよ。ですからね、3年前の出来事がね。 NHK の特番で報道されたりして。

《 加 》      凄いですね。その雑誌を見れば、かなり最先端のがわかる。

《 渡 》      そうそうそうそう。そうですね、3年先のね。動向が分かるはずですよ。ぜひ、定期購読をしてください。

《 加 》      ありがとうございます。ここに置いておいて良いですか。待合室に。

良いですね。

《 加 》      共通した意識が、栄養学ででてくれば良いですよね。

《 渡 》      それがね。とても難しいのです。なぜかと言うとね。栄養士さん達も、グループがありますでしょう。それで一つはね、学校給食にいっているグループですよね。それと、もう一つはね。病院で栄養士をやっているというのがありますよね。それから、もう一つは、自分でオフィスを開いたり、食事療法をやったり。オリンピックの選手を、指導しているといった様な人たちがいますけれども。

 それでね、病院で働いてる人はね。医者が処方箋。食選ってご存知でしょう。食事はこういうのを摂りますという、処方箋を書いたのしかね。だせないのですよ。あとね、医者は栄養学を知らないでしょう。だから、栄養士さん達は勉強していない。この患者さんは、こういうほうが良いのではないかなって思ってもね。なかなかそれが出せない。

 それで、最近では、 NST といって、Nutrition Support Team というのを、各病院において、患者さんごとにきめ細かくね。こういう栄養を出しましょうと、いうことになっていますけれども。やはり気温がね。西洋式の医学の下での栄養学なので、足りないものをどんどこどんどこ補充するわけですよ。

 そうするとね、ターミナルケアなんかで言うと、決してそれが楽な死に方に繋がらないのですよ。むしろ、ターミナルケアを色々となさっている先生方はね。経験的には、むしろ水などをやりすぎないように、脱水気味にしてね。少し痩せ気味の方が、安楽に死ねるとなってますでしょう。それは未だにね。もう十分には入らないから、胃ろうを開けてね。栄養をいっぱい入れましょうと。

 だから、僕もね。病理解剖は長かったのですけれども。自分でもね。2000体くらい解剖しているのですけれどもね。大学にいた頃にね。がん患者で死んだ人を解剖しますでしょう。そうするとね、動脈硬化なんかはひとつもないですよ。もう大動脈までペロッとね。あのイカみたいに、綺麗な大動脈ですよ。

 ところがね。栄養点滴なんてものが始まってね。こう脂肪液なんかを、こういう中心静脈から入れるようになったらね。もうバリバリの動脈硬化ばっかりです。だから、すごいですよね。人間の身体って。だから、いかにね。無駄な栄養をやっているかということです。

《 加 》      やるしかないですものね。やってみて。

《 渡 》      そうそうそうそう。

《 加 》      自制するしかないですよね。

《 渡 》      だから、いざやろうと思ってもね。遅きに失しちゃうことがあるので。それではやはり、僕たちの書いた。それこそ「 胃と食 」なんかをね。メニューみたいに見て、自分はこれをやろうとかを選んでね。自分にフィットしたのをやれば良いのですよ。

《 加 》      本当に、脳外科に来る患者さんというのは、動脈硬化がメインなので。そういった意味では、玄米食というのが、何か患者さんが取り組めるようにしたい。

《 渡 》      玄米食良いですね。動脈硬化がアテロームになってね。段々と無くなってしまいますよ。

《 加 》      頸動脈エコーで、結構フォローしているのですけれども。あまり減っていく方って、見たことないのですよね。

《 渡 》      まだ、摂りすぎているのですよ。

《 加 》      そうなのですか。減るのですね。そのイメージがついてしまうと、なかなかとれないイメージだったのですけれども。

《 渡 》      あそこはきちんとね、していますから。人間の身体にね。最初から最後まで残っているものなんて、神経細胞だぐらいで言われていますでしょう。神経細胞でもこの頃、ステムセルがあるなんて言われていますよね。

《 加 》      だから、どんどんどんどんと、いれかわりがあるってことですかね。なるほど。

《 渡 》      だから、こう自分の細胞が、絶えず入れ替わっているじゃないですか。それで、入れ替わっている時に、良い環境にあれば、それは良い細胞に育つのですよ。それで、悪い環境だと悪い細胞に育つのですよ。そういうイメージが大事なのですかね。

《 加 》      はい。良い環境に持っていくということですよね。

《 渡 》      それで、良い細胞を育てようと。

《 加 》      はい。なるほど。

《 渡 》      腸内細菌もそうなんですよね。良い環境で、良い腸内細菌を育てようと。

《 加 》      良い環境で、良い腸内細菌を育てて。腸内細菌が良い栄養を、吸収してくれてということですよね。

《 渡 》      そうそうそうそう。お礼に良いものを、いっぱいだしてくれて。

《 加 》      いっぱいだしてもらって。それが、体質改善に繋がっていって。その
病気の前の未病という状況を、なくしていくってことですよね。

《 渡 》      その芯を正さないと、あらゆる治療は効果がないというのがね。私自身の体験ですよね。

相武台脳神経外科
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