こんにちは。相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は、平成21年の4月4日の土曜日です。当院に来院される患者さんで、色々な症状で来られる方がいます。頭痛やめまい、耳鳴りといった症状で来られて、診察させて頂いて。さしあたって、最初にしなければいけないことは何かと言うと、急いで治療しなければいけない原因があるのかどうか。あるいは、生命に関わるような原因があるのかどうか。そういうものは、まずはないですよという風にチェックすることが重要なんですけれども。
そういう物というのは、もしかしたら脳出血や脳腫瘍とか、脳梗塞とか。脳外科で言えば、頭の中で起こったことが多いので。一応、そういったことに関しては、頭のMRIとかを検査することで、違いますよと最初の段階でお話しをさせて頂きますが、じゃあ、今の状況は何なんだとなってくるのですが。
その症状に関しては、多くの場合、身体を自動で動かしている自律神経だとか。身体の深いところ、重力が下がっている背中や肩、腰、首の筋肉の緊張からくる症状である場合が多いです。ただ、その緊張というのは、例えば、50代で来られている方というのは、50年間かけて硬くしてきたので、今からそういうのを緩まそうとしてもですね。すぐに緩むわけではありません。
当院が、おすすめさせて頂いている意識をして力を抜くというような習慣を、少しずつつけていただく中で。実は、そういった自律神経というのはすごく緩んできて。症状の改善と言うのを、体感される方が多いです。ここで、すごく注意しなければいけないのは、症状は改善したということは、身体が良くなった。完全に良くなったということとは、同じ意味ではないということに注意しなければいけないと思います。
そういった頭痛、めまいや耳鳴りというのは、そういった症状というのは、どういう意味かと言うと。症状自体が悪いわけではなくて、身体がちょっとガタが来ていますよと言ってくれてる、警報音なので。火災報知器ですから。もちろんご自身が、お身体と向き合っていく中で、良くしていく中で、火災報知器はある程度、一定の段階で良くなって来れば消えます。だけれども、完全に良くなっていったわけではないということを、誤解しないということが、すごく重要です。
例えば、このグラフの中で、ここの縦線が緊張度。横が年齢だとすると、じわじわじわじわと緊張度が増してきて。症状としてでるのは、縦線を超えてからですね。なんらかのきっかけで、線を超えて当院に来院されています。色々と身体に向き合っていただく中で、この線よりは下がってくる状況にあるのですけれども。
ここで、症状がなくなった時に、身体が完全に良くなったと勘違いされる方が多いのですが。ここと、ここのバツの状況というのは、線を超えているのかどうかだけであって。下から見ると、あまり対して身体の状態というのは、あまり変わっておりません。
その症状は無くなっただけで、当院がおすすめさせて頂いている、意識をして力を抜くという運動を止めてしまう方がいるのですが。そこで止めてしまえば、あまりこの表情が、火災報知器を切っただけで、身体はまだせっかく良い方向に向かったのに、完全に良くなっていない状態で止めてしまえば、結局何もしなかったことと変わりないですから。
ぜひ、あまり感じないですし。目には見えない部分ですけれども。症状が無くなってからが、どれだけそういったことを身体と向き合っていけるかということが、勝負になってきますというか。良くなってきますので。症状が無くなってきてからもずっと続けられると、しばらくは身体の変化というのは感じませんが。あるところで、するっと抜けて身体が変化する時期が来ますので。そういう時まで、ちょっとガイドをさせて頂けると、嬉しいなと思います。
そうしたら、今回の頭痛とかめまいとか、身体が言ってくれたのを聞いた意味というのが、でてくるのではないかなと思います。火災報知機を切るだけでは、意味がないので。そこのところを注意したいという、今日は、お話でした。今日は、以上です 。