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気がつかないうちに、認知機能を低下させている行動

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こんにちは、相武台脳神経外科の加藤貴弘です。今日は平成29年7月4日の火曜日です。
以前に診察室延長戦で、人工知能やインターネットなどのテクノロジーが進化したおかげで、人間の脳の機能の特徴性というか独自性というか能力というのが、一般の人も考えるような状況になってきたという話を少しさせていただきましたけれども、昔の教育というか今のイメージでもってる方も多いですけど、僕自身がやってきた自分自身の脳に対しての教育、小学校、中学校、高校、大学とどのようなことをしてきたかっていうと勉強することで、その勉強の中の多くが知識の蓄積という部分に費やしてきたというところが大きかったのかなと思います。それはなぜかというと、学ぶことというのは、どんどんいろんなことを覚えていくことだっていうふうなことを前提として認識があったのかな。それは行動心理学をベースにした、どんどんどんどん人間が動けば動くほど、知識を増やすほど頭の能力は上がっていくということをベースにしたことで、そこからの勉強になってたのかなというのはあります。
ただ現実的には、本当に使える知識になってきたというのは、いろいろ勉強して何かのきっかけでそれを人に話したり、わかってない人に教えたり発表したり、何か自分からアウトプットしてフィードバックをする。話し合ったりしていく中で、気づくということが自分がもっていた知識をすごく血肉化させてきたというのを、自分の経験上わかります。
今脳科学的に勉強ということに関しては、それにフォーカスした勉強をするというか、認知心理学に基づいた勉強法というふうに言っています。それは、人間の頭の中に入ってきた知識と新しい知識が化学反応を起こして、新しいものを作っていくという考え方なんですが、それが自分の自覚としては気づきということで自覚されて、そうすることでいろんな知識が血肉化して、人間としての学習というふうになるんじゃないかなというのを今言われてますし、僕自身もそうかなというのを感じます。
脳の能力を上げていくことが、現実問題として血肉化していくこと、気づきということを中心にするということであれば、検索エンジンとかグーグルとかヤフーとかっていうのは、どうしても知識の積み重ねで人間がいくら頑張っても勝てませんから、そういった意味で知識と知識を化学反応して気づきということができてくる中で、自分なりの命をもった情報を頭のなかでもつことができるということになってきます。
そういった頭の中の情報を得ていくためには、気づくためには方向としては、先ほどもチラッと言いましたけれども、自分の知識を1回アウトプットして喋っていく人と、喋って練っていくということがポイントになってくるのかなと思います。人と喋ってる中でこういうことだったのかなって気づくこともあるし、自分が何か学会などで発表することで、質問を受けることでいろんな気づきがある。1回自分から出すこと。
また、人がいなくても自問自答するということも気づきを誘発する手段だと思います。頭のなかでいろんなことを思って、これはこうかな、あれはこうかな。自問自答するということは結構忘れてしまうので、場合によっては自問自答したことというのは書き出してみると、また気づきが得られるいい手段になってくるんじゃないかなと思います。
気づきというのは脳のネットワークをどんどん作っていって、脳の機能を上げていくということだと今思われてるというふうに僕自身も感じていますし実際そうだと思うんですが、その対極にあるのが、情報の蓄積だけということでテレビを見るということなんじゃないかなと思います。
ご高齢になってくると、体も動きにくいしやることないのでボーッとしてる。ボーッとしてるのはボーッとしてるのでいいんですけど、何も情報がなければ頭のなかで、もしかしたらいろいろ自問自答するかもしれない。あのときはこうだったなとか、ああだったなとか、のんびりしてるなとか、自分の心の中の言葉と対話しながらボーッとしてるのかもしれないです。そのときに脳はある程度動いているんですけれども、ただ一番脳の機能にとって悪いのは、やっぱりボーッとしているときにテレビを見るという行為なんじゃないかなというふうに僕は思います。
結構今身体が動きにくくなって、家でやることなくて1日中ボーッとテレビを見ているという、ご高齢の方というのをちらほら聞くんですが、テレビを見るということは頭の中にボーッと情報を流し込むだけなので、自問自答がほとんどがなくなる。情報を流し込んで一時的な感情の変化、楽しいなとかあったとしても、それはすぐに流れていってしまって、自分の中で自問自答もないですし発表することもないですし、単純に情報が頭の中に折り重なっていって流れていくというだけのことを毎日続けていると、やっぱり脳の中で気づきというのはほとんどなくて、雑音が多くなってノイズが多くなってネットワークが作れなくなって、ネットワークが作れないと作られない脳の細胞は退化していきますので、それこそ認知機能が低下していくということになってくるので、年齢経ってくればテレビを見る時間というのは、意識的に楽しいのかもしれないですけれども、ちょっと時間を決めてボーッとするならボーッとするで体の感覚を感じるとか本を読むとか、ちょっと自発的に何かできることを、どんなに座ってても息してる限りは、身体が動かなくても呼吸ができる限りは、何か自発的にできること、意識を動かしていくということが自分自身でできるので、認知機能をもし落としたくなければ、他の人にあんまり迷惑をかけたくないという気持ちがあるのであれば、テレビを見る時間というのは、1日少なくとも1時間以下ぐらいには、しといた方がいいんじゃないかなというふうに自分自身感じましたので、今日はご高齢の方とテレビを見るということに関して感じることがあったのでシェアさせていただきました。今日は以上です。

相武台脳神経外科
頭痛、めまい、耳鳴り、海老名、厚木、新宿

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