《 加 》 多分教えられていて、凄いその困ったなという子供さんとか、どういう感じの方がいたのですか。
《 原 》 困ったなという子。なにかこれで困るというよりは、もう本当に、その子その子がやはり一人ひとりが全然違うので。この子はこうして、この子はこうしてこうというのを、全て肌感で感じつつ、全て肌感でやっていかなければいけないので。何かこうシステムを構築して、回していくことができない。だから、自分が現場に居続ける必要はあるなということは感じていることですかね。
《 加 》 少し仕事からは離れられないなという。
《 原 》 それはあります。自分がいる必要は絶対的にあるなと思いますし。
《 加 》 本当にじゃあ、原田さんのそういう能力なんですね。色々な多様性の人を上げていく、いわゆるコーチング能力というか。凄いですね。
《 原 》 そうじゃないと、やはり偏差値このぐらいの子に、このテキストをあげたらそれで良いのかというと、そういうわけでもないですし。少し元気がない子に、こういう決まったアプローチをかければ、それで元気になるというわけでもないし。本当に十人十色なので、その子に合ったアプローチ。飴なのか鞭なのか。そこは、本当に肌感で使い分けていかないと。
本当に先を見て行かないといけないので、現時点の問題であっても、それを今解決するのか。例えば、中3の受験を見据えた時に、もっと後で解決するのか。その子が一番響きやすい時って、やはりあるので。多感な時期じゃないですか。だから、ここってところを見定めるというのは、やはりなかなか簡単にはできないというか。おそらくいっぱい色々なことを今、接してきているので、分かる部分ではあるのかなとは思います。
《 加 》 皆さん生徒さんは、テストの勉強をしたいのですか。勉強がしたいのですかというか。生徒さんは、何目的で来ているのか。原田先生が好きで来ているのか。
《 原 》 いやいや。もちろん、勉強目的。勉強目的と言うと、何とも言えないのですけれど。受験を控えているので、中学3年生で。
《 加 》 そうですよね。そういう目標が皆あるのですね。とりあえず、受験をしなければいけないということがあるのですよね。
《 原 》 中学生はまず、そこを見ていることが多いですね。小学生は、早めに始めとこうかなとか。最近、少し英語が騒がれているから、早めに始めておこうかなというお子さんが多いですね。
《 加 》 そうですか。じゃあ、明確な受験という目標があるからということですね。それだと結構やりやすいですね。
《 原 》 そうですね。
《 加 》 高校とかになると、これから将来どうしようかなとか。凄く多様になってくるじゃないですか何かと。
《 原 》 そうですね。そういうところの話も、色々としてあげられたら良いなというのはあるんですけれどね。どうしても、今はもう目先の受験とか内申とか。点数とかになってしまうので。もう少し長い目で色々なことを見て、勉強ができたら楽しいだろうし、とは思うんですよね。
《 加 》 本当に、僕なんかは一回社会人になってから、もう1回勉強をしたら楽しいだろうなと思いますけれども。本当に、子どもの頃って、苦痛でしかなかったですよね。面白みはそんなに。
《 原 》 なかなか多くは無いですよね。やはり色々な外部からの刺激があるからこそ、やっていけることは多くて。目標があったりとか。あとは、ライバルがいたりとか。そこは大きいですよね。あの子には負けたくないとか。それは、結構大きいですよね。
《 加 》 子どもさんの場合は。なるほど、なるほど。
《 原 》 今は、どうしても競わない世界。点数も公表しないですし。そうなってきているのですけれど。結構、切磋琢磨って大事だなとすごく感じます。
《 加 》 今は競わない世界なんですね。
《 原 》 あんまり。こう昔ってよく点数順に並べたりとか、点数張り出したりとかって聞くのですけれど。そんなの、すぐ問題になりやすいじゃないですか。個人情報にはなるでしょうし。なかなか難しいとは思うんですけれども。子供同士が、言い合う分には全然問題ないですし。結構それで塾内で、あいつに次は勝つんだみたいな。
《 加 》 問題になるのですか。僕らは中高、全部のテストで、全部の順位が貼りだされていましたからね。あの頃は。もう心がすさんでいきましたよね。全て学校に行けば、価値観はそれでしか無かったというか。そういう価値観で、多感な時期を送ると。段々と逆にこう、すさんできたりとか。
《 原 》 その順位が下の子たちが、本当に下なのかなんですよね。
《 加 》 そうですよね。やはりこう、人間としてそんなに能力に差は無いと思うので。やはり、きちんとコーチングをして教えれば、みんな僕自身は東大に入れるレベルになるのではないかなと思うのですよね。本当にそれだけに集中して、みんなが本気で覚えればいいのですけれど。全然差は無いですよね。だって、皆日本語が喋れるじゃないですか。難しい日本語を皆が話せるわけで。能力というより、脳の力というのはそんなに差は無いと思うので。
《 原 》 やはり、意識と熱意と方法を知らないと、難しいのかなと思うのですよね。時間をかけても。そうは感じますね
《 加 》 そうですよね。モチベーションですよね。
《 原 》 モチベーション。そうですね。
《 加 》 中高時代に、大学に入るというモチベーションと。あと、なんか問題が解けたらかっこいいという岬のことなんてとなので。難しい問題ばかりチャレンジしていて、大学に入るという目標が外れてしまって。結局、大学に入るための勉強とかをせずに、直前になって焦ったっていうことはありますね。
方法論というのが、的確にガイドして貰えていたら、良かったなと思うのですけれども。中高時代、僕はあまり人の話を聞くような子どもでは無かったなと。何かこう、ガイドしてくれる人がいても嫌だと言って、嫌な感じになっていたかもしれないですね。
《 原 》 そこなんですよね。結局、結構もう会ったその日から付いていきますという子もいるし。ふんっという子もいるので、それをいかにこう、惹きつけて惹きつけて、話を聞かせるのかという。
《 加 》 凄いですね。
《 原 》 多分そこがこっちの、一番大事な力量ではないですかね。なんか、大人なんてという子どもはやはりいるので。でも、なんかこいつなら話しを聞いても良いかなと思わせる部分が、すごく大事なんだろうなとは思いますね。
《 加 》 そうですよね。
《 原 》 やる気を持って頑張りますとなった子達を教えるのって、本当にすごく、なんだろうな。言い方を悪く言えば、誰でもできるというか。ある程度、自分が内容を分かっていればできるんですけれど。そこがやはり、そういう大人が塾に限らず、この人の話だったら聞いてついていこうという大人を持てるかどうか。結構、子どもにとっては大切なところなのかなと思いますね。
《 加 》 なんか羨ましいですね。僕の中高時代、尊敬できる大人の人がいなかったんですよね。
《 原 》 そこですよね。
《 加 》 それは別に、大人のせいではないと。僕のせいだと思うのですけれども。
《 原 》 何かかっこ良いでも尊敬でも、なんでも良いのですけれども。こういう大人良いなという大人に、なれたら良いなと思いながらやっています。やはり、子どもとしかほとんど接しない。もちろん、保護者の方とも接しますけれども。日々は、本当に子どもとしか接しないので。
やはりそこで、例えば、正しいか正しくないかの判断でいったら、大人は100パーセント強いので。そこのジャッジをしてもしょうがないし。やはり自分がどういう大人でありたいかというと。やはりそういうような大人を、目指していたいなという風には強く思っていますよね。感情に左右される先生って、やはり信頼を失いますよね。
《 加 》 でも、昔って結構、そういう先生ばかりでしたよね。
《 原 》 ばっかりでしたね。中学受験って結構、今はブームはブームなので。容易にはするのですけれども。どこまで準備をしたのかとか。あとは、この志望校に対しても、さっきの話ではないのですけれども。どこまで的確に準備をしたのか。あくまでも傾向と対策なので。それによっての合否の差もあって。その子自身の能力ではないこともある。大いにあるんですよ。
《 加 》 100パーセントそうじゃないですか。だから、子どもさんの場合は。
《 原 》 それなのに、まだ12歳とかだし。そこで、落ちてしまうと。自分って思ったよりできないんだと、蓋をしてしまう子もいる。それが、高校受験になって。本当に努力をして、届かなかった場合は、おそらく後悔にはならないと思います。それも、辛いですけれどもね。受けて良かったという子がほとんどだと思いますけれど。だから、何となくうけてしまうと、あれですけれども。
《 加 》 良い経験出来たなみたいな。なるほど、なるほど。
《 原 》 12歳とか小学生だと、もうわけもわからず。
《 加 》 わけもわからない、ここに行けと言われてやって。そうしたら何かダメとか言われて。
《 原 》 えって感じになりますよね。そうですね。
《 加 》 でもやはり、中高で尊敬できる先生に会えたら良いですよね。
《 原 》 本当にそうですね。そう思います。だからこう、卒業生とかも、卒業してからも、何かあると来てくれるんですよ。単純にこう、何か進路で悩んでいたり、大学行こうか。専門に行こうかとか。逆に大学に入ったんだけれども、留学した方が良いのかとか。あとはもう単純に、北海道楽しいよだとか。
《 加 》 羨ましいですね。
《 原 》 そうやってきてくれると、自分のやってきたことって、間違ってないのかなという支えに、逆に子供たちがなってくれますよね。
《 加 》 先生になりたいなという方もいるのですか。
《 原 》 どういうことですか。
《 加 》 原田先生みたいになりたいみたいな。塾の先生になりたいみたいなという子は。
《 原 》 なんか、卒業生で塾の先生をやっている人もいますけど。たぶん、濃すぎるんですよね。
《 加 》 濃い?
《 原 》 キャラが。
《 加 》 そうなんですか。爽やかな感じですけれども。
《 原 》 だいぶ濃いと思います。個性が。
《 加 》 どういう感じなんですか。
《 原 》 なんだろうな。もう兎に角、しがらみを受けたくなくてやっているので。何かもう、自分がこれというものは、決めたらこれなので。なんだろう。何っていうのだろうな。周りの塾が違っていても、自分のやり方がこうだと思ったらこうするしという風に曲げないですし。
なんかこう、はっきり言うべきところは、その子のためであれば、全てはっきり言うしとか。そういった所はあるので。なんかこう、なんだろうな。ザ大人にならないようにはしている部分がありますかね。
《 加 》 落ち着きが無い子とかっているのですか。
《 原 》 いますね。やはり、こう座っていられない子。
《 加 》 そうそうそう。
《 原 》 こうなってしまう子。というのはやはりいたりとか。
《 加 》 絶えず動いている子とか。もう診察室に来ても、絶えず動いていて。動いていて止まらない子がいますよね。
《 原 》 そこにシャーペンがあると、何度言っても分解し始めてしまったりとか。気がちってしまうとか。話を聞けない子も中にはいますね。
《 加 》 中にはですか。そんなに多くはないですか。
《 原 》 そこまで多くはないですね。
《 加 》 それはどう対応をされているのですか。
《 原 》 何かあの、まずはどう見られているのかというのを、中学生くらいになると教えます。自分では悪気があってやっていないので。怒っても響かない。例えば、万引きをして見つかったら、やばいといって。怒られたら、そりゃそうですよね。ごめんなさいになりますけれども。なんで、朝ご飯を食べていて、朝ご飯を食べているんだよと怒られてもえってなるじゃないですか。それと似たような感覚だと思っていて。
《 加 》 それが普通なんですね。
《 原 》 無意識化でやっていることなので。だめだよと言っても、そこまで言ったって、そうだよねとはならないので。こうやって見えているんだよとか。大人から見るとこうなるし、先生から見るとやる気がなく見えるし。そのせいで成績が下がっているかもよと言いながら、後はもう気付かせたりとか。
《 加 》 そういう自分と違う世界に気付かせたり。凄いですね。
《 原 》 後はもう、本当にずっと言ってあげる感じですね。もう怒るとかでは無くて、言葉をかける感じで。
《 加 》 優しい。
《 原 》 結局、こっちが怒るのって、特に感情的になったらもうほぼ無意味なんですよ。信頼を失くすだけで。叱る分には良いのですけれども。だからこうもちろん、良いか悪いのかで言ったら、こうなってしまっている子が悪いですし。怒っている自分が正しいのですけれども。それじゃあ、望む結果が得られれば良いけれど、そうじゃないのであれば、やはりアプローチを変えていかないといけないんだろうなと。
《 加 》 診察室で、ちょっとしか一瞬しか来ないのですけれども。その子が、何を望んでいるのかというのがわからない時がありますね。中学生とかで。そこが、ご本人もわかってくれたら良いのでは無いのですかね。
《 原 》 やはり小学生だと、なかなかまだまだ難しい部分があるので。小学生の頃に、例えば、私との関係をしっかりと作っていって。ある程度、話ができる年齢になってから、伝えていくことも。やはり長く関わるので、最長は6年。5年間、見ているので。やはりそういう長い目を持って、ここというのはやはり大事ですね。
《 加 》 そっかぁ。小学校から関係性が築けると良いですね。
《 原 》 なので、中学受験をしなくても、小学生のうちから外部で、自分のなんだろう。こう見てもらっているというのは、大きいかもしれないです。
《 加 》 親では無い人に教えてもらうということが。
《 原 》 そうですね。勉強に限らずですけれど。子育てって結局は、みんなが初めてですし。その子って、二人目でも初めての子ではないですか。同じ子どもではないので。そんな時に、例えば、多分この先こうなるよって。だから、今これでも大丈夫なのか。今はこうしておいた方が良いのか。そこの意見を、誰かの信頼できる人の意見を聞ける環境というのは、すごくお母さんお父さんにとっても大切なのかなという風に思っていますね。
《 加 》 それは強みですよね。そんな、原田さんの場合、何人もお子さんを見ていて。さらに、長いスパンで見ているので。どういう状況になるのかというのは。少しお話し出来るというのは、原田塾の凄く強みではないですか。
《 原 》 そうですね。やはりこう、評価をされるのって学校が多いのではないですかどうしても。小学生とかって。そうすると、例えば、大人しく座っている子と、ガチャガチャ動き回っている子って、明らかに大人しく座っている子の方が良い子という評価になりやすい。そして、こちらは落ち着きがない子という、悪い評価になりやすいけれど。
じゃあ先を見て。それがそのまま、その子の人間の良し悪しになるかというと、そうでもないし。大人になっていけば解決していく部分も、もちろんあるし。そこで、そのなんだろうな。他の学校とかから落ち着きないですよとかと言われてしまうと、お母さんやお父さんもそこがやはり、凄く意識がいってしまうので。良い所が見えなくなったりとか。やはり無駄に怒ってしまいがちになってしまうので。
そこで、これはこうだし。あと何年後に、少しこうなるから。今は、そこまで気にしなくて良いとか。逆に、大人しくて、多分学校でも言われていないと思うけれど、今はこういうところがあるから。今のうちから、言ってあげた方が良いですよとか。そういうことが言えるのが、一つの強みではあるかなと思いますね。
《 加 》 凄い。
《 原 》 こうしなさいという、操作ばかりを教えている気がしますね。本質では無くて。
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